■ All After And...

 連絡も済ませた。どっちが先に来るか、同時に来るか、わからない。


 我ながらそんな勝算の無い賭けをするものだと思う。


 せめて彼だったら、僥倖だろう。


 彼女でも嬉しいが、背負わせるのは罪作りも甚だしい。


 今際の際なのかな。さっきからあたしの音楽が頭の中を流れる。


 傑作も、拙作も、称賛も、批判も、様々とあったあたしの作品で世界。


 それら全てがこの無機質な部屋で鮮やかになる。


 もっと、奏でたかった。悔しいな。涙が出そうだった。


 少し気分転換に外でも出ようか。


 それで彼らの到着を待てば………最期に目にしたのは―――――

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