人外魔境のブレイカー
@rock_bandit
第一章 入隊試験
第1話
この世界には人外と呼ばれる魔物が生息している。
ゴブリンやオーク、デビルといった種族が数多くいる。
そいつらに殺された者も少なくは無い。
だから俺はこの世を脅かす人外を全滅してこの世界に平凡にしたい。
「誰か……助けて……」
子供がオークに襲われている。
「間に合え……」
闇属性の魔法を剣にエンチャントする
「うぉぉぉ」
そしてその剣でオークの心臓を穿つ。
「ふぅぅ…間に合ったぁ…怪我はない?」
「あ、あ、ありがとう…ございます」
消え入りそうな声で口を震わせながらお礼をする
まぁ無理もない
こんな小さい子供がでかいオークに襲われていたのだから…
トラウマになってもおかしくは無い
「レイ隊長!!急にどこ行くんですかぁ!?」
「お、エリカ!子供がオークに襲われてるのが見えたからつい……」
「はぁはぁ 助けれて良かったですね……
もう安心していいよ」
息を切らしてるエリカが子供の頭をワシワシと撫でている。
「エリカ、探索魔法使えるか?」
「はぁぁぁ人使い荒い隊長ですね」
「すまん」
「まぁいいですよ」
この子はエリカ・フリューゲル
探知や探索といった魔法に長けており、敵味方の場所がすぐに分かるので、エリカが居てくれると効率が良くなる。
「どうだ?見えたか?」
「はい!」
「オークはあと何体残ってる?」
「東1.5km先に3体、北西0.8kmに2体
南2kmに4体います!!」
「でかした。こいつは頼む」
子供に指差しながら言う
「えぇぇ!一人で戦うんですか???」
「元は探索係でエリカ、戦闘係で俺がやる予定だっただろ?最初から戦うのは俺一人だったから何も変わらん」
「ですが…」
「たかがオークだろ?行ってくる」
「……お気をつけて」
エリカは子供を抱き抱えながら言う。
……………………………………………
俺の名はレイ・ペイン
一様これでも人外駆逐隊の五番隊隊長なんだぜ!
いちばん近いのは北西のオークか。
「お!見えてきたな」
走りながら剣を鞘から抜いて、剣の持ち手を蹴っ飛
ばす。剣がオークに直撃。そしてレイはその蹴っ飛ばした剣のスピードより早くオークの後ろに回っていた。
自分が蹴っ飛ばした剣をキャッチしてもう一体のオークの顔を切り落とす。
「まぁこんなもんか」
基本的に隊長クラスの人間はこのような人間離れした技術や才能がある。
レイもそのひとりだ。
(次は東に向かう)
レイはエリカの探知魔法を信頼している。
なのでオークの数もそれ以上それ以下もないと思っている動きだ。
……………………………………………………………
「ふぇぇぇつっかれたーーーー」
オークは無事殲滅した
そしてエリカと合流して帰っている所だ。
「さすがです!隊長!!!!!」
子供は一旦、街のギルドに預けて来た
落ち着き次第、家族の元へ帰るだろう
「帰って風呂入って寝てぇぇ」
「まだ夕方ですよ?」
人外駆逐隊の城の中に寮がある。
そのため門を必ず通らないと行けない
「五番隊隊長のレイ隊長よ」
「レイ隊長かっこいいぃ」
「レイ隊長が任務を終えられた感じかなぁ?」
「隣にエリカさんもいる!今日もお綺麗だなぁ」
門を潜ったらヒソヒソと制服を着た知らない人達の話し声が聞こえる。
(誰だこの人たち……てか注目浴びてるなぁ)
「隊長!なんか注目浴びちゃってますね!さすがです!」
エリカが感心している
「それで……誰?この人たち?王城って国王の関係者以外立ち入り禁止じゃないっけ」
エリカの耳に口を近ずけて気になっていた事を言う。
「………もしかして忘れてますか?」
「何を?」
「今日は入隊試験の1日目ですよ!?」
「あ、あぁぁぁぁぁそうだ!
そういえばそうだった」
すっかり忘れてた。
この駆逐隊では死ぬ人も多い、なので駆逐隊のメンバーを補充するために年に1度入隊試験をしている
今日がその日だ。
入隊試験は3日に分かれている。
1日目が技術試験
2日目は筆記試験
3日目は受講生の勝ち上がりトーナメント戦だ。
今日は1日目なので技術試験で今、門の前でテストをしていた最中だったらしい。
そしてその技術試験のテストの審査員が…
「遅かったね?オークとでも遊んでいたの?」
「うるせぇよ。カレン!」
金髪で長い髪の毛で顔が整っている。
この女の名前はカレン・エクストラ
一番隊隊長だ。
俺とは逆の光属性の魔法を使う。
「あれ見て!カレン様とレイ隊長がお話してるわ」
「うわぁほんとうだ!」
「これ見れただけでも、受講して良かったぜ!」
「美女と美男ってまさにこの事ね」
俺達の会話を見ていた周りの受講生はまたヒソヒソと話していた。
「まぁいいや。俺は寮で休む」
この注目されている空気感に耐えられなくて、寮に向かうその時だ。
「技術試験の見学はしないの?
ここにいる人達、もしかしたら貴方の五番隊に入る人いるかもよ?」
提案された。
「私、どんな人がいるか見たいかも……です」
エリカが恥ずかしそうに言う
「はぁエリカがそう言うなら見ていくか」
技術試験を見ることにした。
「決定ね。全くエリカには甘いんだから。
エリカも、こいつに何かやられたらすぐに報告してよね?」
「いえ…そんな!!レイ隊長はかっこよくて面倒見が良くて、戦いの時も頼りになって、寮にいる時と戦う時の顔が違くてそこがギャップ萌えで」
「あーわかったわかった!!レイが好きな事は分かったから、落ち着け!」
「好きだなんて……はわわわ」
「めんどくせぇぇー」
エリカとカレンのそにやり取りを俺はどう言う顔して聞いてればいいんだ?
(こうなったエリカは止められないんだよなぁ)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます