四話 お姫様からの手紙

尾崎くんへ

おはよう。君からロマンチックな辱めを受けたお姫様です。


……冗談だよ。運搬方法はさておき、一昨日は保健室まで連れて行ってくれてありがとう。

お礼がしたいので、今日の放課後空けておいてくれませんか?

もしOKなら「おはよう」って声をかけてください。教室で待ってます。


あ、ごめん。

もしOKだったとしても、放課後まではこれまで通りでお願いします。

好奇に満ちた瞳は二十四どころじゃすまないだろうからね。

だから、話しかけられてもたぶん無視すると思います。


……とはいえ、放課後までお預けってのも辛いかな?

私も少し心が痛みます。

なので、君が好きそうな話を一つ。


中校舎屋上のダイヤル南京錠って言えば伝わるかな? では、よい一日を。

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