多職輪廻:何度死んでも別の天才になる
義体08号
エピローグ 始まり
「…これ俺の夢じゃないよな?大丈夫だよな?」
タバコを持っていた手を震わせながら携帯で男は何度も確認する。
男の手には"年末の宝くじ"が握られていた。
「10億…間違いない当たってるよ、だ、大丈夫かな、盗まれたり…だ、誰にも言わないようにしないと」
男の名前は佐々木薫。
小、中、高、大と普通の人生を送っていた。顔も普通より少しいいぐらい、頭も特別いいわけでもなく会社もすこしブラックだが辞めるほどでもない人並みの人生を送っていた。
30歳の節目に晩酌でもしながら前買った宝くじでも確認しようかとネットを見ていたが、まさか本当に当たるなどと思っていなかったのだ。
「どうしようか、とりあえず会社は辞めるとして…引き継ぎとかめんどくさいなぁ。まぁ10億あるしいいか!」
何度も確認して確信した薫はこれからの明るい未来を想像して顔をニヤニヤさせていた。
「交換できるまで誰にもバレないように普通にしてよう!退職届も今書いとくか!」
そこからの行動は今までで1番速かった。翌日の出社日で退職届を提出。引き止められたが硬い意志で辞める事を伝え後輩に引き継ぎを終えて辞めた。
後輩から辞めないで下さいと何度も引き止められ少しだけ迷ったがこれ以上仕事もしたくないので丁重に断った。
その後ある程度落ち着いてきたので人に見られないよう銀行の窓口へ向かった。
一瞬びっくりした顔をした窓口の人を後にして案内された応接間で待っていると銀行の支店長がきて当選券を何度も確認する。
その後、支店長が「佐々木薫様、見事当選でございます、おめでとうございます。」と深々とお辞儀をした。
確認していた間本当は当たってなかったんじゃないかなどと考えていた薫はその瞬間人生で1番安心していた。
その後当選金を銀行に預けて運用しないかなどの勧誘をなんとか、かわしながら銀行を後にした。
自分の通帳に今まで見た事もない数の0が羅列されているのを見て薫はやっと緊張の糸を解いたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます