やさしい檻の詩集
冴月練
第一章:泡と反響
フィルターバブルの泡の中 ― 君に届け
気づいたら、心地よい声ばかりに包まれていた。
心ざわつかせる声は、どこに消えたのだろう?
誰かの造った泡が、私を優しく包んでいる。
解析したら、欲が検出されるけど。
見ると決めたら、叫ぶ人が網膜に写る。
痛いと知ってて、意識を向ける。
聞こえないのに、切実な声が聞こえる。
君に届けと――
【解説】
現代のレコメンド、広告は、その人が興味のあることだけを表示する。
世の中に問題意識を持った人が情報を発信しても、その情報が届かない。
この構造を「フィルターバブル」という。
問題は存在している。
放っておけば、いずれ自分たちの生活に問題を生じさせる。
解決すれば、未来がいくらか良くなる。
だから、声を発する人がいる。
知って欲しいと願って。
君に届けと思って。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます