第7話

勝利の褒美

「寝てはなりませんわ、悠斗」

声の主はエリスだった。彼女は、まだ王室騎士団の戦闘服を着たまま、悠斗を鋭い目で見つめている。疲労の色は隠せないが、その眼差しには、先ほどのベッドでの熱が戻っていた。

「エリス……お前も休め。今日は無茶をしすぎた」

「休むのは、褒美をいただいてからですわ」

エリスは静かに立ち上がり、悠斗の腰の『影斬』を抜くと、それを悠斗の寝ているベッドサイドの床に突き立てた。

その行為は、「ここからは、逃げられませんよ」という、静かな、しかし有無を言わせない宣戦布告だった。

彼女は、血と土埃で汚れたレザーアーマーのバックルを、一つ、また一つと外していく。その仕草一つ一つが、極度の緊張と戦闘後の高揚感によって、普段の何倍も色気を放っていた。

「私を抱きしめるために、影の中から現れた、最高にロマンチックな勇者……」

エリスは戦闘服を脱ぎ捨て、月明かりの下、たった一枚の白い絹のインナーだけになる。完璧に鍛え上げられた王女の身体が、悠斗の視界を支配した。

彼女は、他の二人が寝息を立てる横で、悠斗の胸に両手を置き、その距離をゼロにした。その顔は、もうツンデレではない。愛する男を求める、ただ一人の女の顔だった。

「わ、私は、約束を守る王族ですわ。そして、この国で最も誇り高い騎士」

エリスは悠斗の耳元で、甘く、切実な声で囁いた。

「悠斗、あなたの勝利の褒美は、私です。遠慮はいりませんわ。さあ……私の誇りを、あなたのために、汚してください」

(この後、二人の甘く、そして情熱的な夜の描写が続く――)

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