第4話 なんてこった!俺は探偵だったのか!?
「いやあぁっ!!
つばさぁ、うそ、しっかりしてぇーー!」
「……おいっ、やめとけ!
どうみても死んでんだろうが!!」
謎の常夏の島に漂着した俺は、記憶を失っていた。浜辺でレイプして性奴隷にした女子高生は、セリカという名前の爆乳金髪女子高生で修学旅行の途中にこの島に流れ着いたらしい。詳しいいきさつは知らない。性奴隷にした女の事情に興味はないんでね。俺に用があるのは、スケベな少女の体だけさ。
そして、そのスケベな体は、今、眼の前に転がってる女の腐乱死体に飛びついてしがみつこうとしている。やめろ!今夜お前を抱きにくくなるだろうが!
「離して、離してよぉっ!
やだ、つばさぁーー!」
「このクソアマっ!いい加減にしやがれ!」
パシィンッ!
「あうっ」
そんなに強くはたいたつもりはなかったのだが、相手は華奢な女子高生である。セリカは地面に倒れ込んだ。
漂流してから初めての夜を過ごした俺達。まぁ、ヤリまくった。暗闇の中、他にやることもなかったのでな。最初はお人形だったセリカも熟達したプレイボーイである俺様のネチネチした性技に責められ、いつの間にかもう大洪水よ。声が大きくて困ったのでこいつが最初に履いてたパンティを噛ませて口封じしてやった。ま、それはいい。
朝、清々しい日の出に目が覚めて、最初にやったことは、昨日ぶっ殺した囚人二人の死体を浜辺に捨ててくることだった。本当は深く埋めるなり、燃やすなりした方が疫病や猛獣誘因のリスクもないのだろうが……。海はもう死体だらけだ。二つ増えても変わるまい。
そして、セリカに飲料水の採り方を教えるところだったのだ。拠点から少し陸にあがったところにはぬかるみがあり、泥を絞ることで泥水が確保できる。生きるのに必須な淡水採集だが、そんな単純作業をこの俺様がやってる暇はない。だからデカパイとセックスだけが取り柄の女子高生性奴隷ちゃんにやらせようってんで連れてきたんだが……。
昨日は薄暗かったから、気づかなかった。いや、まだ、腐臭がしていなかったためかもしれない。
とにかく、道すがら見つけたのさ。
別の女子高生の腐乱死体を。
そう、今俺達の目の前にあるこれ。
殺人事件だ!現場を確保!ホシを推理中!
うぃ~ん!ピピン!
どう考えても昨日殺した囚人二人が犯人だわ。なんか、ヤリすぎて女を殺しちまったみたいなこと言ってたしな!
女子高生の腐乱死体は、セリカの狼狽を見る限り彼女の同級生の友達か何かなのだろう。制服は暴かれていて、爆乳JKセリカと比べれば随分とこぶりな、まぁ一般的に言えば普通サイズの乳房が片方まろびでている。しかし、腐り始めて変色しているそれをありがたがれるほどの異常性は残念ながら持ち合わせていない。
「うっ…うっ……つばさぁ……
どうしてですの……」
「おい、いいから埋めんぞ。汚えし」
「……!!」
セリカの顔が急速沸騰、怒りで真っ赤になる。そして、こちらへ振り向きざまに一発。
ヒュンッ!
パシッ
はい、残念。非力な少女の平手打ちは頬まで届かず、寸前で華奢な手首を俺に捕まれて終わる。
ヒュンッ!パシッ
はい、無理。次はもう片方の手でパンチを繰り出してきた。哀れ、再度俺に捕まれて終わる。
「ヴヴゥ~~~!」
セリカはその美しい顔にまっ赤にして唸り声をあげる。歯ぎしりまでしてる。ははっ、おもしれえ、美少女が台無しだぜ。
「ペッ!!」
ぴちゃっ
うおっ、冷たっ!!
セリカめ、俺の顔に唾を吐きかけやがった!
「……お前さぁ」
「……っ!!」
セリカの顔が、今度は青ざめる。
赤くなったり青くなったり、信号機かお前は
「…………」
「あ、あの……ご、ごめんなさ……
……ぃいっ!?」
ギリリッ!
掴んでるセリカの手首を強く握りしめてやった。セリカの体がガタガタと震え始める。俺は、力尽くで少女の腕を操ると、俺の顔に付着した少女の唾を、少女自身の指で拭き取った。そして……。
「レロレロォ~」
「ひ、ひぃ!!キモい……!」
少女の唾ごと少女の指を舐め回す。
「へ、変態!!信じられませんわ!」
「はぁ?何言ってんだ?
お前、誘ってんだろ?」
「誘う…!?何が!
――んんぅ!?」
俺はもうギンギンだった。クソナマ爆乳女子高生に唾を吐きかけられて黙っていられるほど俺の下半身はジェントルマンではないのだ。
「――ぷはっ…ま、待って……!
せめて、つばさがいないところで…!」
「いいや、冥土の土産だ。お友達にお前の乱れっぷりを見せつけてやるぜ」
そして、俺達はファックした。
腐乱死体のすぐ隣で。
今思えば、ちょっとクレイジーすぎたな。
行為の後、冷静になった俺達はそそくさと腐乱死体を埋葬した。つってもその辺の木の棒で掘った墓穴だ。深くは掘れず、盛り土で隠しているようなもんだが。
「ごめんね…つばさ…。安らかに眠ってくださいまし…」
セリカは律儀に手を当てている。石なんか乗っけていっぱしの墓気取りだ。
はぁ~~。どうでもいい女子高生の死体を埋葬するのに1時間弱の時間を浪費してしまった。半分はファックの時間だが…。
今、我々は極限状態の中に居るのだ。昨日は丸一日、何も食べていない。はっきり言って腹ペコだ。それはセリカだって同じだろうに……。
「ちっ、腐ってなけりゃ、女子高生の肉なら食えたかもな。」
「……えっ……!?」
セリカは振り向いて、信じられない化け物を見るような目つきで俺を見上げてきた。んだよ、ただの冗談だろうが。
「も、もしかして……わたくしのことも……」
「バカ、食わねえよ。いいから行くぞ。」
―――――――――――
その後のことは、特別なことは何もなかった。
ぬかるみから泥水を採集する方法を教えて、危険な囚人やら猛獣やらが辺りを彷徨いてるかもしれないから目立たないように行動すること。必要なことを言い聞かせたら、今日はあと何往復か、泥水を汲んでおくように命令した。
そしたら、俺は、昨日探索できなかった浜辺の方にやってきた。
「うわぁ、なんだこりゃぁ……」
浜辺は足跡だらけだった。セリカのものだろう。小さな足跡が、浜辺をうろちょろと少女の痕跡を残していた。そして、それは我々の拠点へと続いていた。
俺は若干苛立ちながら、足跡を消していく。
こんなもん残してたら、どうぞ拠点に来て襲ってくださいと言ってるようなもんだろうが。
……いや、俺も迂闊だったな。あんな素人の女子高生にハンターばりのトラッキングの技術を求めても詮無きことだ。
浜辺に流れ着いているのは、甲板の床か、シート類か。とにかく浮くものが多い。ふむ、木の板に張り付いた金属片は、回収しておくか。ただの鉄くずだって、今や南の島の大自然では手に入らない貴重なものだ。
あとは、死体。さすがの俺も気分が悪い。ぶくぶくに膨れ上がった水死体だ。それも一つや二つじゃない。……ひぃ、ふぅ、みぃ……。見渡せる範囲だけで、12体の水死体が浜辺に打ち上げられている。
昨日は、セリカは一人でここに来てこの光景に出くわしたわけだ。数日前までは、荒事とは無縁の普通の女子高生だったセリカには、きつすぎる光景だったろう。パニックになって判断力も何もなくなっていたはずだ。成果に乏しかったのは無理もないか。
「全部、初日に見たのと同じだな。囚人と看守でセットの死体か。
はぁ~~。仕方ねえ……。気分は悪いが……」
ブチュゥンッ!
俺は、消化斧を振り下ろして囚人の腐乱死体の首を跳ねる。もはや血とは無縁の色になった体液が凄まじい腐臭とともに撒き散った。俺はセリカのパンティを口に巻いてその汚臭に耐えて、作業を続けた。
お目当ては、囚人の首輪だ。このハイテク製品はミリタリーグレードの信頼性を持つ逸品だ。なんせ、監獄島の囚人を長期に渡って拘禁するために使うものだ。眼の前に落ちてるなら拾わない手はない。たとえ、ぶくぶくのドザエモンの首を跳ねる作業が必要であってもだ。
「計6つか……。用途は色々考えられるが……。ククッ……。セリカみたいな性奴隷をあと6人、捕まえるのも悪くねえな。」
美少女性奴隷が7人いれば、毎曜日別の女を抱ける。くくっ、それってたまんねえぜ。
グウゥゥ~~~~……
不埒な妄想に俺のマグナムが反り上がりかけた瞬間、先に腹の虫が声を上げた。ああ、分かってる。女を食い物にする前に、モノホンの食い物だよな。ついでに、看守の死体から拳銃ホルスターを回収しておく。銃はいくらあっても困らない。
ジャブッ、ジャブッ
俺は拾い集めた物資を防水シートに包み、抱えると、今度は食い物を探して浅瀬を歩き始めた。浅瀬を歩くのは、言うまでもなく足跡が残らないようにするためだ。
気づけば、二日目の太陽が、背のあまり高くないジャングルの中に飛び込もうとしていた。クソッ、このままだと今日も飯抜きか?飯がなくても七日まで生きられるって、ありゃ嘘だろ。俺は今にも腹ペコで死んじまいそうだ。
囚人の死体がかたまって流れ着いていた砂浜から離れると、手付かずの海岸が広がっていた。文明の痕跡のない、美しさ。夕日が海を照らしてオレンジ色になってこっちに戻ってくる。空腹でなければ、そんな景色も楽しめただろう。俺だって本来はロマンティックな男だ。しかし、この状況じゃあな。
砂浜の近くには、椰子の木が生えている。椰子の木は、椰子の実を海に落として自然の力を使って他の島へと運ばせる。椰子の木よぉ、おめえさんはすげえ生き物だよ。椰子の実は、落とすまでは高いところになっている。素人にはとても登れないような高いところにだ。とても美味そうな椰子の実が海岸のあちこちにあっても、俺に食うことはできないのだ。ククッ、なんだか都会の女どもみたいだな?
「クソったれ……。女も椰子の実も、全部俺のものにしてやんぜ……」
ザザァ~~~ン……
ジャブッ、ジャブッ
それからしばらく歩き続けた。夕日が闇を深めていく。
……今日はここらで限界か?と思い始めたその時だった。
「……おっ!あ、あれは!!」
ジャブジャブジャブッ
自然と、俺の足が早まる。
ぽつんと、旅行用のキャリーバッグが浜に打ち上げられていた。可愛いらしいストライプブルーとハートマークで飾られた少女好みのカバンだった。セリカ達、聖なんたら女学院の生徒の旅行鞄に違いない!
「食い物!!くいもん、入ってるだろ!?」
ガチャガチャッ!
畜生!鍵が掛かってる!
「お高く止まりやがって!無駄な抵抗だオラァッ!」
バギッ!!
消化斧で一撃!女子高生の旅行鞄は観念したらしく、パカッと股を開く。
白いレースの下着、同じく純白のブラジャー。むっ、Eカップか。セリカといい最近の雌ガキどもは発育が良くて全く素晴らしい。そのまま無限に大きくあれ。
「違う!今はくいもんだ!」
少女の下着類をトレンチコートのポケット内に収め、奥を探す。化粧品類、生理用品。ファッション誌、スマホの充電器。そんな女子高生グッズの数々には目もくれず、俺は食べ物を求めて旅行鞄の中をかき回す。
「あっ、あった!!食いもんだ!!」
それは、可愛いらしいビスケットだった。いかにも紅茶に合いそうな、上品な女子が好みそうな包装をしている。それも、200gの包装袋が4つ。これは大当たりだぜ!
勝利しかない。きっと俺は不思議な力に守られた選ばれしもの。
いや、神そのものか?
包装紙を引き裂いて、貪り食いたい欲求に襲われる。しかし、今はまだ我慢だ。気を緩めるわけには行かない。日も落ちつつある。急いで拠点に戻らなくては。
来た道を辿り、帰路についた。しかし、その途中だった。囚人の死体が流れ着いていた辺りに差し掛かった頃、俺はセリカではない、別の少女と出会った。
少女は、セミロングのストレートヘアに大きい眼鏡をかけていた。内気な文学少女といった風貌だが、驚くべきはその胸部である。でかかった、セリカよりも。深緑のスカートに、上はワイシャツにもセーターの下着にもなれそうなスリップを着けていたが、まぁ、超ドデカパイのせいで、のれんのようにカーテンが張られている。Kカップ見込みの乳房からはよほどの乳汗が流れ出るのだろう。色気のないブラジャーは透けていた。スケスケだった。今すぐスカートも剥ぎ取って、下も透けているのか確かめたくなるほどだ。
「あっ……!あの……。探偵さん、ですよね?
わたし、待ってました。あなたが来るのを……」
なんだと?俺達は顔見知りなのか?
待っていただと?この俺を……?
いや、ちょっと待て。
俺は、探偵だったのか!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます