第13話 再会

約束の土曜日、私は旭ヶ丘の駅に向かいました。到着して改札を出ると、すでに秦野さんは来ていました。


「○○さん、こんにちは。今日はよろしくお願いします。」


「よろしくお願いします。」


およそ3ヶ月ぶりに再会した私たちは、挨拶を交わしました。秦野さんは、以前よりも痩せているように見えました。


「あの…お体大丈夫ですか?だいぶお疲れのように見えますが…」

私は思わず尋ねました。


「お気遣いありがとうございます。少し参ってますが、大丈夫です。」

そう話して笑った秦野さんの顔は、少しひきつって見えました。


「あの…いきなりで申し訳ないのですが、教えてください。何で私を誘ってくれたんですか?たしかに公民館にある資料には興味がありますし、昔のことはもしかしたら何か分かるかもですが、その…。前回一度お会いしただけですし、あの日奥様を見かけはしたものの、言わばそれだけなのに…」


私は、思っていたことを率直に質問しました。すると、秦野さんは話し始めてくださいました。


「警察に、あの日○○さんが市内で妻らしき人を見かけたことを伝えました。勝手ながら、○○さんとのSNSのやりとりも見せて食い下がったんですが、最初は全然取り合ってくれなくて。その目撃情報が本当かどうか分からないって。だけど、〇〇さんが妻を見かけたという正確な場所を伝えた途端、態度を変えて。何とか付近の防犯カメラを調べてくれることになったんです。」


「場所…?」

「はい…妻は大通りから神社に向かうまでの道の間で目撃されたという話を伝えたんです。そうしたら急に他の警察官の方を呼びに行って。新しく来た警察官からも色々と聞かれた後、念のため防犯カメラを調べますって流れになりました。大通りとの交差点のところにカメラが設置されているみたいで、神社に続く道に入っていく人は映っているはずだ、と。」


「そうなんですね…でも、それまで全然取り合ってくれなかったのに、なんで警察は、場所を聞いた途端に態度を変えたのでしょうか…」

私は思わず尋ねました。


「さぁ…分かりません。その点は教えてくれませんでした。単に具体的な場所が分かったから…ですかね。」

秦野さんはそう言いました。


だけど私には、秦野さん自身も、他の理由を考えないようにしているんじゃないかと感じました。


あの道の先には、神社くらいしかありません。

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