EP2.5

「なあ、天羽。お腹すいていないか?」

 


 そう、大漆に言われた瞬間俺のお腹がグゥ~~と音を立てる。

 


「めっちゃすいてる。」


「じゃあ炒飯作るから、ダイニングテーブル座って待っといてくれるかい?」



 あ、この流れは、大漆の絶品炒飯を食べられる流れだ。大漆は、高校の調理実習の時、めっちゃおいしい炒飯を作っていて、先生にべた褒めされた実績があるのだ。


 10分くらい待っていると、さらにもられた炒飯が出てきた。


 一口、口に運ぶと、パラパラなごはんに油と卵がコーティングされていて絶品だ。


「あ、そうだ。UASAの予算、大幅に増やすらしいってよ。もちろん人員も王府令で、無尽蔵とまではいかないが増やせるらしい。ラッキーだよな。」


 俺はそう言う。


 大漆がフフッと笑みを浮かべる。


「どうしたんだ?」


「高校時代のことを思い出してしまってな。」


 大漆とは高校で出会い高校で別れたが、大漆との3年間はかけがえのないものだった。真剣に勉強をし、時には笑いもあった。そして悲しみをも分かち合った3年間だった。


 大学に関しては違った。俺は北大、大漆に関しては医科大に行ったがそれでも二週間に一回は合うペースだったな。


 まあ、俺が博士課程に突入しちゃってからは、あまり会えてなかったんだが。


 炒飯を食べ終える。


 就寝前の準備をする。


 UASA情報曰く、耐熱プレートは、試験的なものが、出来上がっているらしい。


 あ、これ動物を使った打ち上げ実験できるんじゃないか……。


 明日王立動物研究所に行って、賢く従順な動物もらってくるか。


 そんなことを思いながら俺はゆっくりと目を閉じた

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