第8話 白煙

 湧いた水の砂や土が沈殿し、飲料水を確保した。

 医者もないこの世界で、体調不良は命の危険に直結する。

 ろ過処理をしたりと、用心を重ねるに越したことはないだろう。 

 休息をとり、水を飲み終えたときには既に日は高く昇っていた。

 川が見つかれば、集落を見つけるのも容易い。

 集落は川の近くで、かつ下流のほうにできることが多いからだ。


 川を下流へ歩くこと半時、遠くから煙が見えた。

 火がある、人がいるかもしれない。

 孤独感が早く煙の元へ行けと背を押す。

 しかし、冷静になって考えると疑問が湧いた。

 火の主は友好的だろうか。


 慎重に越したことはない。

 できるだけ高所を探し、火の主がどんなものか観察しなくては。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る