弟と励まし

「アカシア……?」


 私は突然目の前に現れた弟に困惑する。

 アカシアは冒険者である父と母の冒険の手伝いをしているはずだ。

 私は正義の信奉スティルジャスティスのメンバーを後ろに下がらせる。


「アミル姉さん何やってるんですか!」

「何をやってるってどういうことだ? 私はただ冒険者として冒険をしてるだけだが……」

「話は聞きましたよ。正義の栄光グランドジャスティスに騙されてもう冒険者をできない体になったって」

「お前それどこで聞いたんだ?」


 私はアカシアの肩を掴み持ち上げる。

 私が魔法拡張薬を使用したのはラルコス達が黙っていてくれていたはずだ。


「ね、姉さんは、離してください……」

「ダメだ。どこからその話を聞いた? 答えによっては私はお前を斬らないといけない」


 たとえ身内であっても不正で情報を入手したのであれば私は斬らなければならない。

 それは父と母の冒険者としての矜持に反するから。


「グ、正義の栄光グランドジャスティスに所属してたんだ。その時に……」

「嘘だな? ラルコス達がそう易々と情報を漏らすわけがない。いい加減に本当の事を吐かないと実弟といえど

「ヒッ……」


 アカシアは無理やり私の手を振り解き、出口へ向かって走り出す。

 逃すわけにはいかない。

 一度は一族の恥になった私は絶対に私の二の舞を踏ませるわけにはいかない。


「アレクさん!」

「任せろ!」


 不意に後ろから聞こえるリースの声。

 それに呼応するようにアレクが飛び出してアカシアを捕らえようと走り出す。


「捕まえ……」


 アレクがアカシアに飛びついた瞬間、アカシアに投げ飛ばされる。


「穢らわしい。僕の体を触っていいのはアミル姉さんと父と母だけだ」


 それだけを言い残しアカシアは正義の信奉スティルジャスティスの前から姿を消した。


――――――――――――――――――


「そう……ですか……」


 俺はスウからのメッセージをアカネに伝えていた。

 アカネはあれから落ち込んでいて部屋からは出てこない。

 正義の栄光グランドジャスティスとしては別にそれでもいいのだが、俺個人がそれを良しとはしない。


「リルもスウも別にアカネを恨んじゃいねぇよ」

「そうだといいのですが……。ダメですね。私こういう時に弱すぎます」

。ただそれだけだよ。俺だってずっと失敗し続けているわけだしな」

「ふふ。確かにラルコスさんの失敗談を思い出すと、そんなに凹む必要はないような気がしてきました」

「アカネ、お前人がせっかく元気付けてやろうとしてるのに酷いやつだな?」


 そう俺はずっと失敗し続けている。

 

 だけど別にそれは間違いだったわけじゃない。

 失敗を何度もして学んでいけばいいだけだ。

 正義の栄光グランドジャスティスとはそういうやつを救うためのパーティーなのだから。

 


———————————————————

終わりそうなら雰囲気出てますが、まだまだ終わりません。

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