第4話 うるさい。うるさい。うるさい。



私は痛みに耐えながらも脇腹を押さえたまま空を見上げた。


「颯.....なんでここに?」

「なんでじゃねーよ。こっちは朝から探してんだよ!!勝手に居なくなりやがって.....待ってろって言っただろうが!!お前が見つかんねーと俺も家に帰れないんだよ!!(絢斗さん怖ええからな)」

「.....よく見つけられたね」

「俺の情報網なめんなよ(こんな美少女歩いてたら誰だって印象に残んだよ)」


私の私物の何処かにGPSでもつけていたのか、

それとも颯の顔の広さでかたっぱしから探させたのか。いずれは見つかってしまうと思っていたが流石に早すぎだ。


「.....でも.....一人で帰って」

「はぁ?」

「私まだ帰りたくない.....」

「だーかーらー、俺の言った事聞いてたのか?耳の中の砂でも入っちまったのかよ?....お前を連れ戻すまで帰れねぇんだよ!!(まったくだりぃな)」




颯が私の世話係になってからもう一年になる。

本当は嫌なのだろう。世話係なんて。

父さんに命令されたからやってるだけで、

気持ちを読めば解る。




颯は私の事が嫌いなのだろう。




「おい、こんな所で寝んなよ。砂だらけじゃねぇか。(お嬢さんはなに考えてるかわかんねーぜ)」

「.....」

「.....さっさと帰るぞ(本当世話係なんてめんどくせー)」





うるさい。うるさい。うるさい。




ほらね、私のこと嫌いだった。

やっぱり人の気持ちなんて解ってもいい事なんてない。





「じゃあ、やめればいいじゃん.....世話係なんて」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る