未来からやってきたお腹を痛めて産んだ息子

「未来の世界であなたは女体化して僕を産むんです。でも、刺客がやってきてあなたの命を」


「情報量多いわっ!」


なんでこんなことになったのだろうか?


今日一日を振り返ってみよう。


中学の時のツレの山下と自宅で映画を見ていた。同窓会で久々に会って意気投合して、昔のように遊ぶことにしたのだ。


映画はターミネーター。未来から、人造人間がやってきてとある女性を襲う内容だ。女性を襲う理由、それは、その女性が未来に英雄に育つ男の子を生むからだ。敵対組織が母親を未婚の間に抹殺すれば英雄は育たない。そんなプロットだ。


「このヒロイン、お前に似てない?」


「んなわけあるか。俺は日本人だし男だぞ」


「そうだよな。まあ、気にするな。このヒロインタイプだなあ」


映画を見終え、山下を見送った俺のところに見知らぬ少年が。


「母さん! 良かった。若い頃の写真そのものだ!」


「だれ君?」


「今日もうすぐあなたは女体化するんです。父への恋心の高鳴りが最後のトリガーとなって。そして名字を山下に変えて僕を産むんです!母さん!」


「俺は母さんじゃなーい!ターミネーターかよっ!じゃあ何か?人造人間でもこれから襲ってくるのか?」


「そうです!危ないっ!」


突き飛ばされた俺が見上げると本当に人造人間が。


銃をこちらに向けている!わけもわからないまま俺は死ぬのか?


そう思ったときだった!ターミネーターが倒れる。


「忘れもの取りに帰ったら何事だ!こいつのセンサーっぽいところにスタンガン当てたらなんとかなったけど。お、おい。そんなことよりお前の体が」


彼の勇姿に胸がドキドキしていたら、本当に胸が盛り上がって、お股にあるべきものがない。手鏡を見ると映画のヒロインそっくりに!


「やった!母さんだ!父さんとお幸せに!」


ありえないこと連続して起きすぎだろ!

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