週1で甘える幼馴染の葵ちゃん
あやや
第1話
がちゃりと扉を開けて、誰もいないリビングに向かって
「ただいまぁ…って、誰もいないか」
はは、と優太が笑っていると
「おかえりー」
ソファでちょこんと座っていた葵が出迎えてくれた。
「え?なんでいるの?俺と同じクラスだよね、早くない?」
「驚かせたくて」
てへっ、と可愛らしく舌を出したと思うとててっと駆け寄ってきてスンスンと服の匂いを嗅ぎ始めた。
「…えっと?葵?」
スンスンと嗅ぎ終わるとハイライトが消えた目で
「他の女の匂いがする」
「怖い怖い」
「誰なの?ねぇ誰なの?!」
「多分昼休みに駆け足の女子とぶつかった時かな…ほんとだよ!?」
あわあわしてると突然抱きついてきた。
「…えっと、突然どうしたの?」
「匂いの上書き…」
そう言いながら胸元辺りで顔をすりすりしてきた。
「上書き出来た?」
「…出来た」
撫でながら聞くと目を細めながら幸せそうに呟いて離れた。
「ソファに座って」
「?わかった」
意図がよく分からずに座ると正面から抱きつく形で乗っかってきた。
「えへへ」
さっきより強く抱きつく葵
「苦しいよ」
「ん…」
少ししょんぼりした感じで腕を緩める。
「嬉しいんだけどね、強すぎるよ」
「嬉しい…えへへ」
嬉しそうにまた抱き着いてきた。
たまには抱き返してやろう。
ぎゅっと抱き返すと
「!?!?」
「……」
自分でやって恥ずかしくなってきた。
その後離れるまで顔が赤いままなのは言うまでもないだろう。
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