北の大地の逃走劇!

夜影 空

第1話

「逃げろー!」

「ぎゃああああああああ!」

「いやああああああああ!」


パンッ。と、手を叩く音が部屋に響く。


「ダメだ、必死過ぎて逆に怖い。」

「そうですかぁ…… 」

「だからと言って抑えすぎると臨場感に欠けるよなぁ……」

「あのなぁ、お前らは極端すぎるんだよ。中間の演技というものをなぁ……」


言い終える前にチャイムが鳴る。鳴り終えた瞬間、


「これで今日の演劇部の活動を終了します。お疲れ様でした。」

『お疲れ様でしたー。』


部活が終了する。


「あーあ、今回もダメ出しばっかだったよ。」

「仕方ないじゃない。まだまだ未熟なんだし…ん?」


1人が何かを見つけた。


「何コイツ気持ち悪い!」

「おい、何がいたんだ!?」

「あれっいない……。」


気のせいだろう。そう思い、彼女は帰る事にした。


・・・


「大変だ大変だ大変だーー!!」


理科室に慌てて入ってくる1人。


「どうした助手Bよ。」

「どうして俺がBなんですか!俺が一番年上なのに!ってそんな事はどうでも良いんです!とにかく大変なんですよ!」

「何が大変なのか説明して下さい。」

「助手Aよ、急かしすぎるのも良くない。」

「はいっ!」

「それで、何があったんだ?」


少し溜め、助手Bが叫んだ。


「いなくなりました!」

「主語が足りないぞ!」

「奴らが、実験動物がいなくなりました!1匹残らず!」


え?と2人が顔を見合わせ、3人で同時に慌てふためく。


『ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!』

「ヤバーイ!」


「どうしましょう研究長!」

「アイツは、見張りの助手Cはどこ行ったんだ!?」

「いませんでした!」


また大変だと繰り返して走ってくる人が。


「助手C!どこ行ってたんだ!」

「大です!そんなことよりも大変です!」

「どうした!」

「いなくなりました!」

「さっき聞いた!よって今から作戦会議を行う!」

『イエッサー!』

「目標は奴らの全員確保だ!」

『イエッサー!』

「二人一組になって事に当たれ!」

『イエッサー!』

「者共、かかれー!」

「部長!」

「どうした助手B!」

「ペアが決まってません!」

「そんなの出て右か左に曲がれば自ずとできるだろう!」

「分かりました!」

「行くぞ!」

『イエッサー!』


4人全員で外に出、全員で右に曲がる。


「むっ!?」


4人全員で回れ右し、進む。


「むっ!?」


また全員で——


「しつこーい!」


先頭の彼女が立ち止まり叫ぶ。


『うわぁぁ!!』


3人それぞれ違う方向へ倒れる。


「何故ついてくるのだ!」

「はい!部長と一緒の方が不測の事態に対処しやすいからです!」

「はい!部長以外にまともな人がいないからです!」

「はい!部長が好きだからです!」

「助手Cちょっとグラウンドに埋めてこい。」

「「はーい。」」

「じゃなくて!はい、もうグーチーで決める!」

『はい!』


結果、部長とA、BとCのペアが完成した。


「……それで、なぜ私達はペアを組んだのか?」

「部長……忘れたんですか?ほら、あれですよ、えーっと……あれ?」

「奴らが逃げ出したんですよ!」

「あああああ!!!やばいやばいやばい!」

「行くぞ!一刻も早く、全回収するのだ!幸いにも今は朝のため場所は限られてくる!」

『はっ!』


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