ビーストライン〜境界の子〜

小湊エイジ

プロローグ

 獣人——獣の血が流れるその種族のことを、人間はそう名付けた。



 人は彼らの野蛮で凶暴な気質を恐れ、迫害と虐殺を繰り返してきた。



 ところが第二次世界大戦後、たびたび各国で獣人の人権について論じられるようになる。



 そして先進国から遅れをとること数十年。1992年に我が国日本でも獣人の人権に関する法律が施行され、平和な共生社会が始まったはずだった。



 しかし、血塗られた歴史はそう簡単に獣人たちの記憶から消えるわけではない——



 近年、主に都市部において獣人による凶悪犯罪が急増。



 政府は国民の安全を守るため警察庁直下に国家特殊作戦部隊——HOUNDハウンドを設置。

 現在は新宿、渋谷、そして池袋警察署にそれぞれチームが常駐している。



 表向きはの安全を守るためとしているが、実際は獣人から人間を守るための対獣人組織であることは明白であり、獣人と人間の軋轢はもはや修復不可能な域まで達してしまった。



 これはそんな現代社会で、獣人と人間、両者の血を引いたある少年の成長を描いた物語——

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る