八月
五週目 庭師遊神様
「遊神様!お庭綺麗にしよう!」
「ほう、面白そうなのだ。」
私の家の庭は手入れする人がいないのだ。なぜならみんな虫が苦手だから。長い年月をかけてボサボサの森となった庭を今日私は遊神様と綺麗な庭にする。
まずは草を全部刈り取る。ハサミでチョキチョキ地道に切っていると、遊神様が私の背中を突いた。
「我が抜くぞ。」
そう言って遊神様はくちばしで草をひと束掴んで引っ張り上げた。根っこから抜けた草はこれから生えることはないだろう。
「やったね遊神様!」
「神だから。」
私と遊神様は二人で草を全て抜いた。しかしこの荒れ地となった土を整地する必要がある。
「我の出番なのだ。」
そう言って遊神様は土の上に飛び乗った。そして私と遊神様は土を足で踏んで均したのだ。
「遊神様!お花植えよう!」
「我、花は好きなのだ。」
私はさっき均した土に種を植え、遊神様は苗を植えた。
「完成ー!遊神様ありがとう!」
「我外は好きなのだ。」
ぽわぽわ笑顔で退けた土を蹴り上げ、私に向かってかけてきた。
「きゃあ!私だって!」
そして土まみれになって空を見上げて笑い合ったのだった。
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