立派なマッドサイエンティストになるぞー!

メカトロニクス

第1話:最高な気分

俺は前世でクールでどんな時でも余裕のあるマッドサイエンティストになりたかった。

中学生の時見たアニメの悪役マッドサイエンティストに一目惚れしてしまったのだ。

どれだけピンチに追い込まれようと淡々と自分を貫き通すそんな姿に。

だが俺は男だった……男のマッドサイエンティストというのもあるのだろうが正直マッドサイエンティストは女性だからこそ魅力がある考えている、異論は認める。

まぁそんなところで?今まで女の子になりたいと常時願っていた、まぁそんなことは起きなかったのだが。

社会人になり働いている今でも時々願ってしまう。

今日も寝る前に女の子になれることを願って眠りにつく…………




コケコッコー!!!

いつものようにニワトリの鳴き声で目が覚める……ニワトリの鳴き声で???目を開けると知らない天井。


『何処だここ?』


自分の声ではない、いや女の子の声が響く。

急いで部屋にあった鏡を確認しようと起き上がる。

あれ?体がものすごく軽い。

自分の体の異常を感じながら鏡の前に立つ。


『可愛い!可愛すぎる。』


漆黒という言葉が似合う黒くツヤツヤな髪、全てを見透かすような赤い目、鏡の中に映る少女は紛れもなく自分自身だった。


『ついに女の子に、マッドサイエンティストになれるんだ。』


早速マッドサイエンティストの第一歩を踏み出すためこの世界のことについて知ることにした。

俺が今生きている世界では魔物や悪魔などがおり、それを討伐する英雄が平和を守っている。

英雄の中ではモンスターを討伐する姿を生配信している人も少なくないためこの世界の状況を知ることは難しくなかった。

この生配信はいずれマッドサイエンティストムーブを見せつけるために必要かもな。

だがマッドサイエンティストが配信をするというのは解釈違いだ、人気な配信者の生配信に現れた颯爽とマッドサイエンティストムーブをかます。

考えただけでもよだれがでる。


『立派なマッドサイエンティストになるぞー!』




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