第6話「そろそろ冒険に行こ?」

「そろそろ冒険に行こ?」


『え、いきなり!?』


「だって…ここから魔王倒すまでの道のりって…10日?」


『十年ですよ! 年と日を間違えてますよ!?』


「装備と服を準備…あと食料も少しは持っている方がいいかも。」


『本気で考えている!?』


「あ、まずはギルドにウサネギを取りに行かなきゃ」


『あ〜、あの禍々しい悪魔の魔物を。』


「そのついでに、ーーーするか…」


『え?なんて言いました?』


「まずは、ギルドに行こっか?」


『はい…いきなりすぎません?』



ー街の中


「この街ともお別れか…」


『…活動資金とかどうするんです?』


「魔王倒せばいいじゃん」


『バカですか!? そこに行くまでのお金ですよ』


「バカじゃないもん!アホだもん!」


『どっちも一緒ですよ』


「じゃあ、これ売る?」


『え、ソレって…魔導書まどうしょ?』


魔導書バグッターだよ!私が書いている魔導書まどうしょさ!」


『それ、売っていいんですか!?』


「今までいじった魔法を書いているし…もちろん大事だよ!」


『じゃあ…!』


「でも、冒険に行けないなら売るしか…。」


『…。 』  

僕はリッシュが悲しそうな顔をしているのを、初めて見た。

だって、いつもアホの顔か笑っていたから。


「あ、いいこと思いついた!アレを売ればいいじゃん!」


『何を?』


「秘密!」



ーギルド着


「ウサネギをくんろ〜」


『ナゼにいきなり方言?』


(ウサネギねぇ。はいこれ!)


「ウサネギ〜!会いたかったぞぉ」


『そんなに大事!?』


「あ、後、お願いがあるんだけど…耳貸して!」


「コソコソ」


(バッチシですよ! オケぃ)


ー家に着


「バグ、家を掃除するよ」


『ナゼー!?』


「きれいにする魔法クリア!…をいじって…」


     「クリア!」


ドサッ  ドでっ  バチャーン パリーン 


『あ』


「失敗した…」


『棚にあるものを落とす代わりに、他のところをきれいにする魔法…ってとこ?』


「でも、本当の魔法に近づいているよ!」


『確かに…掃除はさらに面倒だけど、』


「ごめんって!」



   ⊗⊗⊗



ー掃除完了


「よし、後は洋服とか食料とか装備を準備して…」


『いよいよ冒険ですか、っていうか、いきなりすぎません!?』


「今日じゃないとダメなんだよ。なぜなら…」


ピーンポーン


「は~い」


【あの〜、エクセルさんの家で間違いありませんか?】


「はい、」


【では、拝見させていただきますね】


『!?』


「どうぞどうぞ」


『誰!?』


【業者の者ですが…拝見しに来ました。】


『どういうこと!?』


「ありがとうございます!」


  

  ⊗⊗⊗


「んで…何円ですか?」


【100000ベルカでどうでしょう?】


※ベルカとは、お金の単位!

 10ベルカで百円ぐらい


『何を売ったんですか? そんな大金…』


「家だよ」


『あへ、家!?』


「今日が、高価買い取りデー最終日だったからね(*ノω・*)テヘ」


『今日から、もう住めないんですか!?』


「うん、今日はホテルにでも泊まって…明日の夕方にでも出よっか!」


『家ー!?』


「高く売れたからヨシ!」


『いきなりが今日は多いですねぇ!?』


「いつか、魔導書バグッターも売るぞ~!」


『…。 思い出とかないんですかね』


「そりゃもう、ガッポガッポ?カッポー!」


『アホだ。いや、バカだ』


「バカじゃないもん!」


『…。 ほんと、 この世の問題神はリッシュだよ。』


「…うん!そうだねッ!」


『認めるんだ…』


「違うもん!この世の天才神だもん!」


『どこが?』


「むぅ〜!」


『ホテル行きましょ!』


「はぁい…」

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