ポンコツ魔法と最弱魔術師の 魔導書(バグッター)
宇佐耳 らっきー
序章「挑戦する少女」
「ファイヤーボール!」
火の玉が現れ、ゴブリンの方に飛んでいく。
ゴブリン達がドミノのように倒れ…ない。
「また、失敗か。」金髪の少女が言った。
少女は、エルフの一族。エルフは、魔力が多く、魔法が得意な種族だ。
金髪の少女はの名は、リッシュ・エクセル。
乱雑に結んだ髪が揺れ、リッシュは杖を持って言った。
「また、挑戦です!Try!」
ファイヤーボール、コレは基礎的な魔法で普通の人なら誰でもできる。
普通の人なら…。だが、彼女にはできない。
なぜなら、リッシュには魔力がなさすぎる。
ファイヤーボールを一つ放つだけで、魔力が切れる。
皆から言われた。「「諦めなさい、冒険者は。」」
でも、彼女は諦められなかった。
魔力がなくてもできる方法はあるのではないか、と思い。
彼女は、魔法を改造、正確には魔法回路を書き換え、魔力をあまり使わずに魔法を発動できるようにするために、練習している。
何回も色んな書き換え方をして、挑戦している。
それをノートに記録して、努力している。
たとえ、ポンコツ魔法ばかりでも。
これは、そんな彼女の物語だ。
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