不死川先生と私
ANNA
第1話
季節は巡り、カレンダーの数字だけが先に進む。校舎は何も変わっていないように見えて、そこを歩く生徒たちの空気だけが入れ替わった。廊下には、まだお互いを探り合うような、ふわふわとした遠慮が漂っている。私はその空気を深く吸い込んだ。ここから始まる新しい一年は、きっとこれまでの延長線ではない。誰も知らない物語が、今、この教室から始まるのだ。
ガラガラ…冷えきった静かな教室に入いった。ガラガラ
とことことこ…
(今日からここが私の教室かぁ…なんか新鮮…ここ美術室から近いな宇髄先生のせいで爆破されちゃったし風邪ここまで来そうだなぁ冬絶対寒いよ…)
そう思いながら後ろの一番隅の席へと向かう
とことことこ…ストン
白亜「ふぁあ…」
ぼー…
「うぉおおおお!?」
「…(うお?!なになにいきなり!?)」
いきなり耳近くで大声を出され思わずくるっと隣を見る
「白亜じゃん!よぉ!おひさ!」
てっきり一番乗りかと思っていたので余計にびっくりした。その前に気配に気づかなかった。なんだこの人…一瞬誰かわからなかったけれど…けれど…その姿はどこかで見たことがあるような懐かしい感じがした。誰だっけなぁ…
…チーン
白亜「え…っと…」
?「俺!俺!」
白亜「あーと…」
?「…はぁ?おまっ…はぁ?マジかぁ…幼馴染の顔覚えてないとかないわー」
いきなりキレたり棒読みになったりころころとかわる表情と口調に私はようやく拓人(たくと)であると気づいた。小学校から幼馴染だった人がなんと隣の席なのだった。拓人はサッカーの遠征でしばらく会っていなかったのでてっきり知らない人だと思って普通に席に着いていた。サッカーのせいか肌はいい感じにやけて、髪も少し伸びていた。背もうんと伸びていた。そりゃあ気づくわけない…
白亜「え…拓人?拓人じゃん!久しぶりだね!」
拓人「おいおい!今更かよ!…まぁいいけど…へへ!やっほ!正直高2になっても新学期ってのは緊張するもんだな…メンツもやべぇからな…」
白亜「そうなのあー伊之助とか?いた気がする」
拓人「そそ!炭治郎と善逸と伊之助のあのトリオだよ」
白亜「なるほど…確かにやばいな」
拓人「だろ?ぜってぇ授業進まないってwお前が隣になってほんとありがてぇよ…改めてこれからよろしくな!」
白亜「うん!よろしく!」
拓人「つーか…お前また髪伸びた?長!でも…いいんじゃねーの?」
じー
白亜「でしょ!(ふふん)伸ばしてるのー…って!タクトも背伸びてんじゃん!うぅ悔しい!」
拓人「へへ!だろぉ?でもお前はそのままがいいぜ?なんせ一気に越されたりなんかしたら俺嫌だからな!っま!一気にそんな伸びないと思うけどなー」
白亜「はぁ?」
拓人「じゃーなっ」
白亜「ちょっと!もう…」
軽い会話をすませてケラケラと笑い手を渡しに振りながらタクトは席を立って他クラスに行ってしまった。昔の私なら追いかけて文句を言っていたところだが今や動くことでさえ面倒くさくなってしまった。これが老いというものなの…か?あれ…そういえばそっちの方向は美術室があるだけなのに…
かっこよく出て行ったつもりらしいが方向音痴なとこはかわらなかった。
まぁなんやかんやあって久しぶりの幼馴染との再会に心を躍らせながら新学期を無事迎えることができた。自分なりに良いスタートをきることができたと感じる。私のクラスは一年筍組で担任は悲鳴嶼行冥(ひめじま ぎょうめい)先生だ。私は社会が好きなので悲鳴嶼先生にはよくお世話になっている。授業で気になったとこやわからないところをよく教えてもらっていたので尊敬している先生だ。教えてもらっている中でもたまにちょこっとした猫のお話をしているところがギャップを感じて可愛らしい。だが…この先生も先生で、絶対に怒らせてはアカン先生なのだ。黒板を外して持てるほど力があるとか…まぁ見ればわかる…
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