旧校舎の声 ― 再来編:画面の中の放課後 ―
@yuzumalu
第一章 グループチャット
高校2年の**真衣(まい)**は、
友達とのグループチャットで深夜まで話していた。
テストの愚痴、動画のリンク、
他愛ない会話。
けれどその夜、
誰も知らない名前からの通知が混じった。
『黒板の裏』
メッセージにはそれだけ。
送信者のアイコンは真っ白で、
プロフィールも空欄だった。
「……誰?」
既読はつかない。
でも、真衣がチャットを閉じようとした瞬間、
画面が一瞬ノイズで乱れた。
そしてもう一行、文字が現れた。
『きこえる?』
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