第6章:雨上がりの誓い、チームの再構築

鈴木コーチの怒声が響いたグラウンドは、重苦しい沈黙に包まれた。


残されたのは美咲、杏奈、恵美の3人と、遠くから見守る遙たち。


和子コーチが静かに歩み寄る。


「みんな、ちょっと話があるの」


3人をベンチに座らせ、和子コーチは屈託のない笑顔で語り始めた。


「私はね、みんなに『陸上は楽しい』って思ってほしいの。仲間と一緒に走ること、お互いを信じ合うこと。それがリレーの醍醐味なんだから」


和子コーチの言葉が、彼女たちの心を少しずつ溶かしていく。


「明日は、バトンパスの練習を一からやり直すわ。3人で。お互いの呼吸を、もう一度合わせ直すの」


杏奈が静かに頷くと、美咲も恵美も小さく頷いた。


遠くから見守っていた遙たちは、ほっと胸をなでおろす。


雨上がりのグラウンドが、黄金色に染まっていた。

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