第9話 バトル2
ーーアジト奥ーー
突然、すさまじい衝撃波が、黒づくめの集団をおそう。いたのは100名程度だった。
「クッ、なんだ!」
衝撃の中心に目をやると、そこに立っていたのは、全身の筋肉が異様に隆起した半裸の男だった。
「何者だ!」
半裸の男、レオは答える。
「何者でもない!さらった子供はどこだ!」
移動のために変換した魔力が回復しレオを覆っていく。
「こいつ・・・!なんて魔力なんだ!」
レオを見たとたん、8割は動けなくなった。のこり2割はレオを襲う。雷魔法を放つもの、炎の魔法を放つもの、多種多様な魔法で攻撃を仕掛けてくる。
しかし、彼らの魔力量では、それほどの射程は生まれない。レオに接近しなければ、人にダメージを与えられるような威力にはならないのだ。
レオは近づいてきた敵の運動エネルギーを変換し、一人一人弾き飛ばした。全員が壁に打ち付けられ気を失ってた。
もう襲ってくる者がいないことを確認し、レオはあたりを見渡した。
すると、バベルが拘束されているのを発見した。近くに男がいたが腰を抜かして立てなくなっている。
「やっと見つけた!おーい、バベル!」
「レオ?きてくれたの!?」
「ああ!帰ろうか!」
ーーアジト内・ダンブルの部屋ーー
「外が騒がしいな、、、」
ダンブルはなにがあったのかと、部屋を出ると、半裸の男が立っていた。そんなことよりも、男の魔力がおかしい。常軌を逸した魔力量だ。30cmある自分ですら人類にほとんどいないレベルにもかかわらず、5m近くの魔力を纏っている。
ダンブルは涙した。
「お、おお、、、!早くも神が誕生したのか!」
誘拐の命令を発したのは昨日、そんなにすぐに作戦が進むはずはないのだが、目の前に明らかに人間を超越した存在がいる。
ダンブルは、レオに駆け寄った。
「話は通じるか?神よ」
「ーーー、誰だおまえは?俺は神などではない。
この子を連れ戻しにきたレオ。レオ・キントだ。」
ダンブルは理解できなかった。
しかし、この男が目の前に現れた瞬間、自分が神になるという野望はとうに忘れ、すがる。
「この国を、救ってくれないだろうか。あなたならできる。」
「ああ?何を言ってるんだおまえは。」
「いいや、あなたは神だ。こんな人間がいるはずがない。我々はあなたに忠誠を誓います。あなたが望むなら我々はすべてを差し出しましょう。」
レオはなにを言われているか全くわからなかったが、とりあえず敵意は無いようだ。
とにかく話を聞くことにした。
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