届けこの儚い思い

@yukiyuki2729

第1話

「勇希って好きな人いるの?」


そう言われて俺は少し動揺した。その声はトワの声だった。


「えっ、まあいるかな。」


俺はトワにそう答えた。そうしたらトワは「えっ、本当?だれっ?」と聞いてきた。


俺は「教えるわけねぇじゃん。」と答えた。

なんせ俺はトワのことが好きだった。本人の前では流石に言えない、だからそう言って誤魔化した。


そしたらトワは

「言ってくれたっていいじゃん!」と言ってきた。


「何話してんの?」


俺の後ろから声が聞こえてきた。その声は悠(ゆう)の声だった。


「勇希って今日暇だよね?」と悠は俺に向かって言ってきた。


「なんで?まあ一応暇だけど。」と俺は答えた。


悠は「今日ゲームしようぜ!」と言った。


その時先生が

「もうチャイムなるぞ、席戻りなよ。」と言った


「マジでこの授業嫌いなんだよな。」と言いながら悠は急いで席に戻って行った。


俺はトワと話したことを考えながら授業が始まった。

(好きな人がいるとか言わなければよかったかな)とかを考えながら授業を受けていた。


授業中に俺はトワの方を少し見た。真面目に勉強してる姿がすごく可愛かった。

俺がトワと付き合えたらと考えているうちに授業終わりのチャイムが鳴った。


俺は次の授業の準備をしているときに悠とトワが話しているところが目に入った。2人ともとても楽しそうだった。


「もしかして嫉妬とかしてるの?やっぱりトワちゃんのことが好きなんだね。」と俺と仲がいい女子の翼が話しかけてきた。俺がトワのことを好きと知っている唯一の人だ。


「ゆきはトワちゃんのどこが好きなの?」とか「このままじゃ悠くんに取られちゃうよ!」とか色々俺に対して言ってきた。正直ちょっと答えるのがめんどくさかった。


「てかやばいじゃん!次移動教室だ!早く行かないと遅刻するよ!」


そう言われた俺は教室の後ろの扉から出た。

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