2月の太陽

yamaneko

第1話

「おぅ、海堂!」


「お、横田。おっす!」


「お前なんで卵担いでんの?!」


「あぁこれ、さっきスーパーで「袋いいです」て言っちゃってさーww」


「え、まじで?それ手に持って電車乗れねーでしょww。お前ほんと、そんなだな」

 

 

右手に卵のパック、左手に食パンとヨーグルト

今から電車で帰る前なのに?


「がんばるわー❗じゃあな」


「お、がんばれよ❗(笑)」


あいつ頭めっちゃいいのに...

天然すぎだろw

 

 

 

小学4年の時に転校してきたあいつは

それから中高も一緒


来年は受験だし、最近はお互い用がある時にLINEするくらいだが


こいつはどんな時もバカにせずオレの話を聞いてくれる


もしかしたら『親友』と呼べる唯一のヤツかも知れないな...

 

 

 

あいつ卵担いでまだ電車に乗ってんのかなw


LINEしてみるか。。。


【卵割れずに電車乗れたか?】


【。。。】


【両手ふさがってっから携帯出れねぇか?】


【。。。】

 

 

 

夜中まで既読も付かねぇし。。。


??。。。携帯忘れてるのか??

 


【おーい、寝てる?寝てたらLINEしてこい!w】


【。。。】


珍しいなあいつが夜中まで携帯見てないなんて...


ま、いいか、明日学校でまた会えるしな。。

 

 

 

次の日あいつは来なかった。

 

 

次の日も、



 

そして


その次の日も...

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