第11話


異体同心となる。身体は異なれど、心は一つ





「皆、今まで、良く耐えてくれた。初代の恩があり、今まで王家に仕えてきた・・・しかし、恩は返した。いや、お釣りが来るくらいだ。


我がファルーシ家が此処、辺境へと移り当初は言葉に尽くせぬ忍耐と犠牲があった・・・


それは、今も続いている。我が辺境伯領だけでは無い


次々と領地を取り上げられ、辺境へと追いやられた者達。今でこそ緑成す大地になったが民共々移り住む事を余儀なくされ、労苦を共にした者達だ___彼等は、我が辺境伯と共にある。恩の有る、我が辺境伯領とユウリに忠誠を誓ってくれるそうだ。



今回の、ユウリの件。王家共々、ユウリに対する仕打ち。


皆も多少は耳に入って来た事だろう。中央から辺境まで流れて来るほどに。ユウリ、引いては、辺境伯領を貶められて来た・・・1年で平民の口にも登るほどな。


ユウリには、夜会での嫌がらせ以外にも、侯爵夫人としての教育として体罰が加えられていた。アレは、何も言わぬが

侯爵家と王家より・・・行われていたそうだ。


数ヶ月経とうと未だ、傷痕の消えぬ教育が施されていた・・・見えぬ所へ。


王命での婚姻であればこそ離縁はならぬと申し付けられ、辺境に類する者達の身柄をチラつかせたものだ。


だが、我ら辺境に類する者たち、領主自らが我らと共にあると、この王国からの離脱を決意しておる。


ソレを踏まえて、この前ユウリが帰った際『我慢せずとも良いと、帰ってきて良い。』と伝えてあったのだ。後は、ユウリの気持ち次第だとな。


こちらの準備は整えど、今まで犠牲になっていたのは、ユウリだ。その気持ちを優先しておった。猶予を与えておったのだ。 その点は済まなかった。


だが、今回少し早めに決断する出来事があった。先程見た所だがあの通りだ。


我がファルーシ家は王国から離脱し、国として起こす事とする。この点は、小国となる故、他国には根回し済みだ。大帝国とも、協定を結んでおる。


コレまでも、お前達の献身には感謝している。


コレからは、今まで以上に働いてもらうやも知れぬ。だが、その働きには必ず、報いよう。反対の者は、居るか?咎めはせぬ、申せ。」



「「「「「御心のままに」」」」」

「我らは、皆何処までもお供致します」



「では、頼んだぞ!!!」



「「「「「「御意」」」」」」

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