第17話国名決定
それから、探知で広範囲に難民を探したところ、5000人ほど集まった。……こんなに居たのかというか、本当に散り散りに移動したんだな。レクレア王国を知るものを、1人でも増やしたかったのかね? まあ、大人数で移動しても、問題しか起きないんだけどな。食料問題がどうしても付きまとうんだ。逃げるのであれば、100人くらいで逃げるのが精々だ。5000人も集まったのは偶然ではある。というか、国が滅んだんだから、10万人単位で逃げ出してもおかしくないんだよな。それがこっちの方に来ていたのは5000人程度。散り散りになっていったのであれば、無難な数字だな。下手をすれば、聖ルクレイア国に出ていた可能性もあるんだけど。
「思ったよりも多くいたな。……全員ここに留まることになってしまったが」
「それは仕方がないのではないですか? ここは町としてはまだまだですが、住むだけなら問題ない場所ですしね。自分たちで自分たちの家を作らせれば、ここも立派な町になりますから」
「まさか、こんな場所に難民がやってくるなんて考えても居なかったがな。普通にやってくる人が居るとは思わなかった。まあ、早くも国として名乗れる状態になった訳なんだがな。……当初の魔物の国というのは、無くなってしまったんだが」
「そこは仕方が無いでしょう。こう言う事もあります。予定通りに行く事の方が少ないのですから。それよりもですね。早い所、国の名前を決めてしまわないといけない訳なのですが?」
「うーん。悩んでいる所ではあるんだよ。そもそもどんな国にするのかも決まってないからな。王国って訳にもいかないだろうし、共和制の国にする訳でもない。共産国にするつもりも無いしな。名前が決まらないんだよ」
問題は、国のトップが俺だと言う事は決まっているのだが、その他が決まっていないのだ。当初、○○魔物国とかにするつもりだったんだけど、魔物国って訳でもなくなったからな。かといって、どんな国にしたいのかっていっても、難しい。商業は、自由主義と社会主義を50:50で採用するつもりだしな。税を所得の50%取る事は確定しているんだけど、ある程度は再分配する予定でいる。お金も、レクレア王国の通貨と、オルデント魔国の通貨があるから、何とか貨幣経済は回るつもりだ。直ぐに造幣局を作らないといけないけどな。独自通貨を作る必要が出来たんだから、ちゃんと作らないといけない。とりあえずは、住居を急いでいる所悪いが、鍛冶施設を作り込んでもらわないといけない。そうじゃないと、貨幣が作れないからな。
金銀銅は、ダンジョンから採掘できるので、問題ない。まあ、住民が第1層に潜って何とかしないといけない訳なんだけどな。貨幣経済が回る様に、お金を大量に配らないといけない訳なんだが。作って配ってというのを繰り返さないといけない。特に色々とやらないといけないことがあるのが現状。貨幣経済を何とかするために、大量のお金を作る必要があるんだよな。とりあえずは銅貨を大量に作らないといけない。本来は混ぜ物をするんだろうが、そんな事を気にしている場合でも無いからな。とにかく量産しやすいように、どんどんと貨幣を作らないといけない。偽造も出来るだろうが、知ったことではない。偽造しても構わないってくらいにしておかないと、量産が出来ないからな。……それに、偽造をする奴が現れても、どうしようもないんだよな。貨幣が増えて困ることって、今は特に無いんだよ。
「貨幣の事はどうでもいいでしょう。偽造するにしても、まだまだ先の話です。今は何とか国の名前だけでも考えてくれないとですね。民衆に伝えるにしても、それが必要になってきますので」
「うーん。そうだな。何でも良いって訳にもいかないからな。……何か無いか? こう、国の象徴が俺ってだけの国。神国なんかは駄目だろう? 神は他に居るんだし。俺は神じゃない」
「神国は駄目でしょうな。名乗った瞬間に、聖ルクレイア国から宣戦布告されるでしょうからね」
「だよなあ」
「無難に皇国で良いのではないですか? 皇帝の国という意味ですが、王とは違って、皇帝は君臨するだけという可能性もありますから」
「皇国か。……まあ、それでもいいか。でも魔物要素も欲しいから、魔皇国か?」
「この際、それでよろしいのではないですか? 別に名前なんぞは飾りですので。内政をどうするのかが問題になってきますからね。まあ、君臨するだけって考えると、内政にはノータッチって感じなのでしょうが」
「まあな。内政はギリエルに任せる。部下は自由に選んでくれ。というか、部下だけで内政を回してくれ。ギリエルには他にも仕事を頼むことがあるだろうからな」
「裁量は任せると、それで良いですか?」
「ああ、任せよう。あまり税を重くし過ぎても問題が大きいだろうし、小さすぎても、次の町の建設費用なんかが手に入らないからな。……まあ、2つ目の町も、俺が作る羽目になりそうだが」
「そうですね。この調子でいけば、2つ目の町は、我が主が作ることになるでしょう。そう言えば、町の名前も決めないといけないですね。それも決めていただかないと困ります。国の名前と、町の名前をよろしくお願いします。今、この場で」
「うーん……。じゃあ、国の名前は、マケライアス魔皇国、この町の名前は、メルカトでどうだ? 首都になる名前って感じでもないかもしれないけど」
「よろしいのではないですか? そもそも国の名前に、理念やら何やらを込める方が珍しいかと思いますよ? そもそも名前なのですから、呼びやすければ何でも構わないのですよ。町の名前もそうです。わざわざ自分の夢を語る必要は無いのですよ。無難な名前が一番よろしいのです。そうじゃないと、町の名前が黒歴史になりますからな」
「……本当にな。町の名前で悶絶するようであれば問題なんだよ。意味なんてないってくらいが丁度いいのか」
「そう言う事です。無難な名前でほっとした感じですね」
そういうものか。まあ、俺の考えた最強の名前、なんて付けた日には、堪らなくなるだろうからな。理由なんて忘れたって感じの国の名前や、町の名前の方が良いのは確かだ。命名由来を思いだして、悶絶する様な事はあってはならない。黒歴史量産機になるなんて嫌だからな。無難な名前で、無難な運営をすれば良いんだよ。とにかく、生き残ることが最優先だ。国を作りました。滅びました。では済まされないからな。ここからは生き残ること。それを目指すというか、何というか。繁栄はさせる。それは勿論ではあるんだけど、さてさて、どうするべきなのか。ギリエルの手腕を見せて貰おうか。
内政には口出しはしない方針だ。大目標は打ち立てる。それに向かってどう進むべきなのかは、ギリエルや他の内務官に任せるつもりだ。そうじゃないと、人に害を与えてはならないって制限に引っかかる可能性があるからな。何処でどんな制約にぶつかるのかなんて解らない。だから、介入しない方が良いんだよ。介入した挙句、犠牲が出て、神罰を食らうよりはマシである。人命に危害を与えられないって制約は重いんだ。
まあ、何とかなるとは思うけどな。今は建築ラッシュではあるが、何かしらはしないといけないだろう。俺だってスキルを沢山持っているんだ。色々と出来ることはあるんだよ。まあ、出来ることしかやれない訳なんだけどな。必要なものがあったら言ってくれ。作れるなら作るし、最悪は購入するから。オルデント魔国との通商交渉くらいはしないといけないかもしれないが、ギリエルに任せてもいいかね?
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