第9話、氏家卜全から見た寿丸

・・・・はぁ、男であったが自分は産まれてきた赤子を見て落ち込んでいた。


すでに長男は誕生しており今は女子が産まれてきてほしかったのにここに来て男とは・・・。


それに少しばかり見た目が好みだっただけで一度だけやった仲でありそんなに思いは無かった。


しかも産んだ上にそのままその女は息を引き取ってしまった。


普通ならそのまま見捨てる事もありだがここで赤子でも捨てたら評判が下がるとして仕方がなく育て上げることにしたのであった。


少しでも有効に活用できるようになれば良いと感じていたある日にあの美濃の蝮から人質を渡すように要求をされてしまったのだ。


自分があれ程に可愛がっている嫡男をあんな蝮野郎の元に向かわせたくないとして悩んでいた時に使い道があったと言うばかりに寿丸と名付けた都合が良い道具を美濃の蝮に渡した。


良かった、使い道が見つかってしっかりと活用されて良かったと自分はそう考えて寿丸を美濃の蝮に渡して一安心をした。


すると数カ月後にはあの美濃の蝮から本当に可愛い息子だなと言われて可愛がられていた。


はあ!?あの美濃の蝮が可愛がっているだと!?と自分は信じられない気持ちになった。


しかし、その後の現実に嫌でも思い知られされて寿丸は少なくても平凡ではなく秀才または天才であったのだ。


嫡男である息子が出来なかったことを成し遂げて自分は息子ながらも怒りを感じていたがあの美濃の蝮が大変気に入っている奴を手にかけたらどんな報復が待ち受けているか分かったものではないので何もせずにいた。


そして寿丸はあの尾張の大うつけからも気に入られたと聞いてやはりうつけ同士は惹かれ合うのかなと内心で笑っていた。


しかし、美濃の蝮はあれは大物じゃと尾張の大うつけを評価していただけではなく嫡男の義龍様がそれに引き換え息子は無能だと嘆いていたのだ。


美濃の蝮もとうとうボケてきたようだなと自分はそう考えて義龍様に接近をして密かに謀反をなされる事をオススメしますと進言をした。


すると義龍様も美濃の蝮の言葉には相当な怒りを感じたらしくすぐに行動に移してくれた。


遂にあの美濃の蝮も最期を見られる上に目障りな寿丸も一緒に始末もできるのでまさしく一石二鳥と言える。


そうやって支度をして遂に時が来て自分らは美濃の蝮に対して戦いを仕掛けた。


数では圧倒的に有利でありしかもあちらは僅か3000でありこんなの功績にもならないなと自分は笑っていた時に前線の部隊が壊滅状態になったと伝令が入り込んだ。


どうしてだ!?敵は僅かなのに負けるはずがないとして信じられないとして話を聞いていると伝令兵が詳しいことを説明を始めた。


最初はやはり数の暴力で押していて森の中まで逃げた敵を追いかけいたら待ち伏せをされた上に火まで放たれて炎上して数少ない逃げ場として川に逃げ込んだら激流が発生して部隊はほぼ壊滅状態になってしまった訳らしい。


誰がそんな作戦を立てた奴は絶対に殺してやると考えていた時に伝令兵から信じられない名前を言われるのだった。


「この作戦を提案したのは斎藤利政の小姓の寿丸です!!」


それを聞いた瞬間に自分の脳内ではとても整理がつかない言葉であった、寿丸が多数の計略を使い我々を追い詰めている!?


そんな事を考えていると安藤と稲葉の二人から卜全殿、説明をしてくれないかと滅茶苦茶に険しい顔で言われてしまっていた。


いやいや!?だってまだ寿丸はまだ10歳程度しかないのにここまで出来るとは普通に考えてありえないよな、自分のせいではないよなと考えていた時に義龍様からも怒りの声が上がった。


「ちなみに今回の騒動で三好家が我々の敵対した原因を作り出しのが寿丸であるがそれも承知をしているか、卜全よ」


・・・・はあーー!!??寿丸が三好家を動かしたと言うのか!?もしもそれが本当ならば自分は功績を上げて領地が増えるどころか減封または改易もあり得る。


なんてことをしてくれたのだ、あのバカ息子はと自分はどうにか必死に挽回をしようとしていた時にある秘策を思いついてすぐに行動に移した。


実は自分には伊賀忍者の集団・・・いや、伊賀の里が味方にしてくれているのだ。


その理由として資金の援助に薬などで里を救い、自分達ができる範囲内なら実行に移してくれると約束をしてくれていたのだ。


まあ、どちらもあのバカ息子から貰い受けたとのであるがそれは使い方次第という訳だ。


それにしてもここで使う事になるとは思いもしなかったが味方になってくれるなら何で使わないと自分たちの命が危険だとして伊賀忍者たちに依頼して追撃をしてきている者たちを始末するように命ずると少しばかりしてから伊賀忍者たちが敵将の首を持って帰って来ていた。


そこには明智十兵衛光秀と竹中半兵衛の首が置かれておりでかしたと思いでその調子で美濃の蝮も頼むと言うと承知と言ってすぐに消え去った。


これで自分の身は安定と思っていると流石にその辺は対策をしておったなと義龍様も褒めの言葉を貰い受けて少なくても処罰をされる心配はなくなり一安心をしていた。


それにこれで美濃の蝮に寿丸の首まで持ってこれたら自分の地位は確実なものになり義龍様の次ぐらいになるだろうな。


そう考えればあのうつけ息子としては良くやったと言えるかもな。


自分はこれから貰える褒美を考えてると笑いそうになっていたが一応、周りに人がいるので笑いを堪えながら報告を待つことにするのだった。

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