第39話「姉との違い」

「…………」


 俺は知らぬ知らぬのうちに罪を重ねている気がしながら、ソッと掛布団を白雪さんと風麗ふれいに掛ける。


 すると、布団がくすぐったかったのか、仰向けで服がめくれていた白雪さんがピクッと体を跳ねさせた。

 クールな顔は完全に崩れ――だらしない……所謂いわゆる、アへ顔というやつになっている。


 あの白雪さんがこんな顔をするなんて……。

 昨日の翠玉えめらは感度を十倍にする薬を使われていたから仕方がないとも思うが、この子の身に本当に何が起きたんだ……?


 気になって仕方がない俺の視線の端に、枕元に転がる白雪さんのスマホが映った。


「――まだ動画は撮影中か……」


 半ば反射的にスマホを手に取った俺は、画面を見て少し考えてしまう。

 これを止めてしまうと、動画が真莉愛さんたちの元に送られてしまうはずだ。


 かといって、動画を止めずに確認をする方法はない。

 止めずにこのまま削除しようにも難しいだろうし、何より動画が送られてこない時点で真莉愛さんが怪しむ。

 どのみち、見られるのなら――と、俺は動画を止めて再生した。


 すると、やはり序盤は俺と風麗が一緒に寝ているところから始まり――途中で、風麗が寝返りをうち、スマホ側に顔を向ける。

 それから少ししてのことだった。


 俺が――翠玉の時のように、風麗の服の中に両手を突っ込んだのは。


『――っ!? や、やっぱり……こういうこと……』


 刺激で目が覚めたのだろう。

 風麗は顔を赤くしながらも、こうなることがわかっていたような言葉を漏らす。

 だけど、嫌がる素振りはなかった。


『抵抗なさらないのですか……?』


 突如、白雪さんの声が動画に入った。

 敏感になっていて刺激が過ぎたせいで抵抗できなかった翠玉とは違い、おそらく今の風麗は抵抗する余力はある。

 それなのに抵抗をしないあるじに対して、白雪さんは疑問を抱いたのだろう。


『英斗、なら……いい……。許嫁、だし……責任を、取らせる……』


 うん、どうやら風麗は俺を受け入れてくれたらしい。

 昨晩から俺がいいと言ってくれていたし、こういうことになる覚悟もあったのだろう。


 ただ――責任を取らせる、と言い方がちょっと怖い。

 もちろん、俺は責任を取らないといけないようなことをしていると思うが、それは既に翠玉にもしてしまっているわけで――あの、真莉愛さん?

 これ二人から責任を求められた場合、俺どうしたらいいんですか……?


 と、ここにいない元凶に俺は尋ねたくなった。


『ふっ……んっ……。随分と、優しい触り方……。お姉ちゃんにも、こうだったの……?』

『いえ、寝ておられる英斗様は相手が好まれることを本能で察して実行するそうなので、風麗様がこうされるのがお好きということでしょう』

『ふ~ん……』


 胸の局部を触らず、周辺を優しくさするようにしている俺の行動を白雪さんに尋ねた後、風麗は納得したように身を俺にゆだねる。


 俺はスキップをしていくが、ずっとその光景が繰り広げられ――一時間経っても、俺は同じことをしていた。


『――っ。これ……いつまで、続くの……?』

『わかりません……』


 最初は余裕そうにしていた風麗だが、熱のこもった息を漏らしながら、少し苦しそうに白雪さんに尋ねた。

 しかし、見ているだけで俺が何を考えてやっているかはわからない白雪さんは、どうやら首を横の振ったようだ。

 無理もないだろう。

 俺自身でさえ、動画を見ていてもいつまでこれが続くのかわからないのだから。


 というか、なんでこんなことをしているのかすら、実際よくわかっていないのだし。

 俺はただ寝ていただけなのに……。


 それにしても、本当に翠玉の時とは違うというか、対極とも言えるほどの触り方だ。

 翠玉の時はただ激しくて、彼女が泣き叫んでいただけなのに――と思いながら、俺はスキップをしていく。


 そして、三時間が経った時だった。


『……っ。……っ。……っ』


 風麗がいっさい喋らなくなり、とても苦しそうに身をよじり始めたのは。

 いや、実際には結構前から身をよじってはいたのだが、今は完全に余裕がなくなった感じだった。

 なんなら、大きくのけぞるように何度も体を跳ねさせているし。


『も、もう、むり……。こおり、たすけて……』


 ついに我慢ができなくなったらしく、顔を真っ赤にしながら涙目になっていた風麗が、白雪さんに助けを求める。


『申し訳ございません、真莉愛様から禁止されておりますので……』


 だが、白雪さんが返す言葉は翠玉の時と同じだった。

 風麗もそれはわかっていただろう。

 わかっていたからこそ、今まで白雪さんに助けを求めなかったのだ。


 それなのに、求めたということは――本当に、限界だったのだろう。


『……っ。え、えいと……おねがい、もう……いじわる、しないで……』


 白雪さんの助けが見込めないと再度わかると、風麗は寝ている俺に声をかけてきた。


『寝ている相手におっしゃられても……』


 と、白雪さんが俺の胸の内を代わりに言葉にしてくれる中――

『ひぅっ!? ま、まって……!』

 ――突然、風麗が焦った声を出した。


 気が付けば、俺の左手は風麗の胸に添えられたままだけど、服の盛り上がり具合からおそらく指の位置が変わっており、そして右手は――風麗の下へと伸びていた。



====================

【あとがき】


どこまで許されるんだ…と思いながら、

少し抑えながら書いています。


消える前に早めに読んでいってみてください。

(書籍版出したいですね)


続きが気になる、風麗がかわいいと思って頂けましたら、

作品フォローや評価(下にある☆☆☆)、いいねをして頂けると嬉しいです(≧◇≦)


これからも是非、楽しんで頂けますと幸いです♪

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