遅延少女
JES
プロローグ こだまする記憶
ちょうど6年前の出来事
ある少女のお話
その少女は小学4年生だった
ある日、少女の家で飼っていた犬が死んだ
その犬は10歳を超え寿命だったのだろう
家族は悲しんだ、少女を除いて
「なんでみんな悲しいの?」
少女の言葉がこだましたかのように聞こえた、それぐらい少女の言葉に家族は動揺したのだ
だがそれだけでは終わらなかった
数時間後、少女は号泣した、犬が死んだことに、目が真っ赤に鼻水も垂らしっぱなしで泣いた
数日後、家族は病院に向かうことにした、犬のことではなく少女のことで
【
医者は言った
「つまり悲しいと思ったことや楽しいと思ったことが全部【遅延】してその気持ちが出てきます、犬が死んだ2時間後に泣いたのはおそらく彼女の中の感情がようやく追いついてきたのでしょう」
それが小学生時代1番記憶に残っていた出来事であり、今の私のあり方を決めた出来事
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