蒼月のエレメント 宵闇のハウル
古都綾音
プロローグ
プロローグ
エルディアは 魔導書を 開くとため息をついた
せめて 現文(訳)ないんか?
しかも!エルディアの 苦手な ルーン文字!そして 虫食いまみれのこの本は
ページ1枚ごとに こまかーーい 字で書かれてある
嗚呼
エルディアが 頭をかき混ぜた
「なぁにやってんのよ!エルディア」
ティリンに 後ろからドヤされた
「わかんないんだもん!」
「これ初等科で習う魔導書よ?まじでわかんないわけ?15歳にもなって」
ティリンに ノートで叩かれた
バカなんじゃないの?
「これはこうしてこう!いい!イサ」
パキパキと空気が冷え始め ティリンの手から吹雪がまう
……こら!
ここで 魔法を唱えない!
司書様にしかられた
「これじゃあ……あれねエルディアのお婆さまにはおよばないわね」
「う……うるさいやい」
「ねークレハそうおもうでしょ?」
「シャリーさまは 特別なのよ」
クレハが赤い縁のメガネをくいっとあげる……
「だいたいねエルディア!お爺様が太陽王なのになんなの!片鱗もない!ライトの魔法使いなのはいいとして!」
ティリンは 容赦ない
すこし甘えすぎよ!勉強しなさい!!
いいわね
行こうクレハ!
言うだけ言いまくって去るティリン
うーん
実は今日が ライトの精霊の召喚日
エルディアは髪の毛をワシワシとかいた
先祖伝来の ブロンドの髪 目は 緑
ああして言いたいだけいわれたがエルディアは 男の子である
よく泣くし!よく転ぶし!成績悪いし!
ああ!お祖母様すみません
ぼくエンドなんて たぶんむりーっ
よんだのなの?
ポヨンと湧き出すエンド
シャリーの 精霊である
「僕さ 素質ないんだよ……お祖母様みたいにエンド呼ぶなんて無理」
半泣きエルディア
……よしよし……
エンドが 頭をなでてくれる
「エルディアなら大丈夫!ライトが言ってたのなの!光り輝く子だって」
ポヨンと紙袋を とりだす
はい!
中から香ばしい匂い
お祖母様の ナッツクッキーだ!
「あたーり」
背後から 髪をひつっめた 老婦人
「エルディア!あなたならできるわ」
シャリーは エルディアの髪をくすぐると
忘れてはだめよ!
「精霊は 技術や魔法力で呼ぶんじゃないの心で呼んであげてね」
シャリーは 皺深くなった目をゆるめる
「ライトから伝言……守護者をつかわすから 徹底的に学びなさいって 名はバレンタインといったかしら」
さあ……あとひと頑張りよ!
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