第一章
第1話
朝の光が、カーテンの隙間から細く差し込んでいた。
まぶたを焼くような白さに、俺はゆっくり目を開ける。
…頭が重い。
ああそうだ、昨日はヘッドギアを外さずに寝落ちしたんだった。首が痛いな。
「ん…ふぁ…」
寝ぼけたまま上体を起こした瞬間、何か違和感が走った。
――胸が、重い?
寝巻にしていたTシャツの胸元がぱつぱつに張っていて、俺の動きに合わせて何かが揺れる。
「え…?」
視線を下に向ける。そこにあったのは、胸の谷間。しかも、結構大きい。
俺は震える手でTシャツの襟を伸ばして上から覗き込む。ピンク色の乳首が、ぷくりと主張していた。持ち上げると、意外と重たく感じる。
「な、何だこれ…⁉」
慌てて両手を
俺はバランス感覚の狂った体で洗面所に立つ。鏡の中には、赤い瞳で俺を見つめる少女が居た。
混乱が頭を埋め尽くす。しかしこの体には何処か見憶えがある。
これは俺がこだわりにこだわって、二週間掛けて作った渾身のマイ美少女アバター、『レン』の姿だ。
混乱、疑問、放心――全てが俺に襲い掛かり、脳がショートする。
だが、それでも――。
俺は震える手で自分の胸をそっと触り、そっと押し返し、そっと確かめ――
「……おっぱいって、マジで柔らかいんだ……!」
心から叫んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます