第14話
「あああああぁぁぁ……」
枕に顔を押し付けて唸り声を上げる。
雨野の家から直帰した俺は、自分の1日の
星屑ララ彼女宣言(ついでに童貞宣言)。
雨野を泣かせてしまったこと。
そして、雨野を押し倒し、挙句に胸を両手で鷲掴み……。
「うわあああああああ!」
クラスメイトにヤバい奴だと思われてしまったことも悲しいが、それ以上に今は雨野にセクハラ行為を働いてしまったことへの後悔が俺を
何より厄介なのは、男の本能というか、俺の煩悩が何度となく雨野の柔らかい胸の感触と、押し倒してしまった時に彼女から感じた甘ったるい香りを思い出してしまうことだ。
「忘れろ! 忘れろ! 忘れろ!」
枕に頭を叩きつけて何度もヘッドバンキングを繰り返す。
これまでだって雨野のことを可愛いと思うことはよくあった。
いや、白状するなら毎日、話す度に可愛いと思っていた。
それでも友達というポジションに満足していた俺は、極力女子として雨野を意識しないようにしていたんだ。
異性として意識してしまったら、彼女との友情に穢れのようなものが混じってしまうような気がしていたから。
だっていうのに――。
「雨野を女子として意識しないとか、もう無理だろこれぇ……」
女子と男子の友情は成立しないとよく言われるが、俺はそんなことないと考えていた。
しかし、やはり生物的な本能が、異性というものをどうしようもなく線引きして見ていることを実感させられた。
嫌だ〜〜〜!
俺は、これからも雨野と普通に仲良くしたい……
なのに、俺の頭は何度だって雨野の胸の感触をフラッシュバックしてきやがる!
「最低だ……」
次第に自分の中で雨野に対する感情が友情なのか、恋慕なのか、自分ですらもわからなくなっていた。
俺はもしかして、これまでも雨野のことを恋愛対象として見ていただけだったのか?
一緒に話して、昼飯を食べて、あの時間は雨野との友情を育んでいたのではなく、恋心を募らせていただけだったのか?
まず思い出すのは笑顔の雨野。
それから、なぜかその目からハイライトが消えていき、次第に色っぽい熱を帯びていく。
「あああぁぁぁぁ! やめろやめろやめろ!」
頭の中を指で悪戯にかき回されているような不快感だけが、俺の意識を支配している。
身悶えしているうちに、枕元に置いていた携帯が床に落ちた。
ガタッという音で、一瞬だけ思考の渦に空白が生まれる。
その間に俺はぼんやりと天井の灯りを見つめ、その眩しさに目を閉じた。
瞼の裏で、俺の前にセレクト画面が表れる。
『友情』
『恋』
そして、俺は――。
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