第四十九話
私は
「魚たちよ、この
だが釣れたのは、またしても普通の
そして私は、考えた。なぜ、鮭児が釣れないのか。そして、思い出した。鮭児は鮭が一万匹いるとして、一匹しかいない
私は
だが、私は決めた。幸運の魔法を、使うことを。鮭児が釣れなければ、どうせ私は終わりだからだ。だから私は右手の手の平を空に向けて、魔法を
「幸運の女神よ、
そして、『絶対に魚が釣れる魔法』を唱えた。
「魚たちよ、この匂いを感じ取れ! キャッチ・ザ・フィッシュ!」
すると
魚の
「やったー、鮭児だー! 私はついに、鮭児を釣ったぞー!」
そして私はしばらくの間、鮭児を釣った
いやいやいやいや! それはダメだ、絶対にダメだ! この魚だけは、食べちゃダメだ! だが私は
そして私はナイフを取り出して、シッポの方を切り取ってしょう油を付けて食べてみた。お、
と本体の方を食べてみると、とろけるように
ふー、美味しかった。こんなに美味しい魚を食べたのは、初めてだよ。さすが、幻の魚。さすが、ラソミ女王が食べたいと言う魚だよ……。はっ、ラソミ女王! 食べちゃった、ラソミ女王にあげる鮭児を、半分も食べちゃった!
こ、これはマズイ! マズすぎる! あげられないよね、半分も食べちゃったらあげられないよね! こんな魚あげたら
幻の魚が二匹も釣れるかなと不安だったが、幸運と『絶対に魚が釣れる魔法』を使ったので二匹目の鮭児はあっさりと釣れた。よ、良かったー。ホントに良かったー。私は二匹目の鮭児を見つめて、心の底からそう思った。
さあ、鮭児を釣ったらあとはラソミ女王に渡すだけだ! 私は水の魔法を
私は、
「あ、あのー皆さん。私に何か、
すると魔族の皆さんは、やはり怒ってらっしゃるようだ。
「おうおう、人間の
「俺たちの許可も取らねーでよー!」
「そうだ、そうだ!」
なるほど。この魔族の
「
すると魔族の一人が、
「はあ? 鮭児を釣った? ウソをつけ! 今の時期に、しかも幻の魚の鮭児なんか釣れる
なので私は、小舟から半分食べた鮭児を持ってきた。
「これが証拠でございます!」
すると魔族の
「おいおい。本物だ、本物の鮭児だ」
「うーん、確かに……」
「一体、どうやって釣ったんだ?」
そう聞かれたので、私は説明した。ラソミ女王に魔法で冬にしてもらって、『絶対に魚が釣れる魔法』と幸運の魔法を使って釣ったと。すると魔族の方々は一応、納得したようだ。
「なるほど、女王が……。しかしなぜ女王が、人間の小娘のために魔法を使ったんだ?」
「はい。女王が鮭児を、ぜひ食べたいとおっしゃったので……」
「ふーむ、なるほど……」
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