第三十八話
さっき教えてもらったホビット国の森の中にある広い場所に
私は集まったホビットたちに、説明した。
「それではこれから、
と私は広場に、クワを入れた。一〇センチ
「こうやってクワで、うねを作るの。さあ男の子たち、クワを渡すからやってみて!」
そうして私はホビットの男の子たちに、クワを渡した。始めは
ハッキリ言ってグネグネと曲がったうねで、見た目は最悪だ。でも初めてやってみて、
それから私は今度は、ホビットの女の子たちに小麦の
「それじゃあ、うねに小麦の種を二、三
するとホビットの女の子たちは
さてと次は水を
「オ、オキギ君! こ、この
するとオキギ君は、冷静に答えた。
「えーと、川ならあります。僕たちはいつも、そこで水を飲んでいます」
「ホ、ホント?! やったー! ラッキー! さあさあオキギ君! その川に、連れてって!」
「はい」
そう答えてオキギ君は、この広場の向こうの森の中に入って行った。私もその
だが次の瞬間、私は絶望した。一〇メートル離れた川から、どうやって小麦に水を撒くの?! そんなの、無理だよー! でも私は、必死に考えた。何とか小麦に、水を撒く方法を。すると、あっさりとひらめいた。そうだ!
「オ、オキギ君! この国に、桶は無い?! 水を運べるような、桶は無い?!」
するとオキギ君は、あっさりと答えた。
「いえ、ありません。皆、水を飲むときはここにきて
だああああ! そうか、忘れてた! ここは何もない、ホビットの国だった! なので私は今度こそ、絶望した。水を撒かなきゃ、小麦は育たないよ……。
と私が絶望していると、オキギ君が聞いてきた。
「あの、リーネさん。ひょっとして、さっきまいた小麦に水を撒きたいんですか?」
「うん、そうなの。でも水を運ぶ桶が無いと、できないの……」
するとオキギ君は、とんでもないことを言い出した。
「あの、魔法を使えば良いんじゃないでしょうか? 水の魔法を」
「え? ど、どういうこと?」
「あの。水の魔法を使えば、ここから小麦に水を撒けるんじゃないでしょうか?」
な、なるほど! その手があったか! 私は思わず、オキギ君を抱きしめた。
「て、天才だよオキギ君! そうか、その手があったね!」
するとオキギ君は早速、
「水よ、
するとオキギ君の
「急にここだけ雨が降った?!」
「ど、どうなってるの?!」
「不思議~」
私が広場を確認すると、小麦の種を植えた広場一帯に水が撒かれていた。よし、いいぞ! これで小麦が育つはずだ! あと、数カ月もすれば! そして私は再び、絶望した。ダメだ! 数カ月なんて、待ってられないよ!
でも私は、必死に考えた。どうしてもホビットたちに、美味しいパンを食べさせたかったからだ。うーん、そのためには一体、どうすればいいんだろう?……。
私は思わず、隣にいるオキギ君を見つめた。あー、オキギ君はすごいな。まさか魔法を使って、水を撒くとは。オキギ君はホントに、頭が良いなあ。あー、私もオキギ君くらいに頭が良かったら……。
と考えていると、ひらめいた。そうだ! 魔法だ! 植物を成長させる魔法なんて、聞いたことが無い。でもそれは、現在の話だ。ひょっとしたら
そこまで気づくと私は、ほうきに乗って人間の国に飛んだ。そして王立図書館の入り口にほうきを置いて、その中に飛び込んだ。絶対、植物を育てる魔法を探してやる。オキギ君も、がんばったんだ。次は私が、がんばる番だ!
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