第十二話
そうしてカウンターに座っている女性職員は、金貨を数え始めた。数え終わると、私に確認してきた。
「五〇万ゴールドでございますね」
「はい、そうです」
「それでは少々、お待ちください」
と女性職員は、ペンで書類を書き始めた。書き終わると、私に手渡した。
「どうぞ」
私はその書類を、確認してみた。それには、『リーネ様から、五〇万ゴールドをお
そうして私は
そう考えながら家に帰ってみると、ドアの前に黒塗りの馬車が停まっていた。あれ、お客さんかな? でも馬車でくるお客さんって、
よく見てみるとその人は、
「リーネ。この人は、お城の
そうして兵士長さんは、笑顔で話しかけてきた。
「やあ、探しましたよ、リーネさん。私は城の兵士長の、イホリ。よろしく」
へ、兵士長?! 兵士長さんが、何でここに?! それに私を探してた?! ど、どうして?! と私は激しく
「あ、あの、リーネです。よろしくお願いします……」
するとイホリさんは、とんでもないことを言い出した。
「実はリーネさん。今日はあなたにお城にきていただきたくて、お
え? お城? な、何で私がお城に呼ばれるの?! とビビっていると、イホリさんは話を続けた。
「リーネさん。あなたは、この国で一番の釣り
な、こ、国王が私に魚を釣ってもらいたい?! ど、どうしよう……。私はもちろん、国王に会ったことは無い。でも、悪いウワサは聞かない。なので
なので私は家の外に置いてある黒塗りの馬車にイホリさんと一緒に乗って、お城に向かった。馬車には初めて乗ったが、ガタゴトという振動が
お城をグルリと囲んでいる
お城に着くとイホリさんが馬車から降りたので、私も降りた。そして目の前にそびえたつ、お城を見上げた。お、大きい……。お城はおそらく、五階建て。そして左右に、広がっていた。
「さ、どうぞ、リーネさん」とイホリさんが
その柱に
「国王。この方が、リーネさんです」
なので私は、
「は、初めまして国王。リーネです」
すると国王は、落ち着いた声で聞いてきた。
「おお。そなたがリーネか。ウワサは聞いておる。何でもどんな魚でも釣ることができる、この国で一番の釣り師だそうだな?」
ひ、ひええええ、お、恐れ多い。こ、ここで『はい』って言っちゃっていいのかな? でも『違う』と言ってしまうと、話が進まないような気がする。なので私は答えた。
「はい。確かに私は、この国で一番の釣り師と呼ばれています」
私がそう答えると、国王は満足そうに
「なるほど、なるほど。やはりそうか」
そして国王は、話し出した。
「この城にきてもらったのは、他でもない。ある魚を、そなたに釣って欲しいのだ」
や、やっぱりね。そうだよね、話の流れからするとそうなるよね。と考えて私は、緊張した。それなら国王は私に一体、何の魚を釣って欲しいんだろう? すると国王は、続けた。
「実はな、リーネ。そなたに、
え? 時鮭? 何それ? 聞いたこと無いなあ……。すると国王は、説明してくれた。
「時鮭とはつまり、若い
な、なるほど。確かにそれは、高級魚だ。と私が納得していると、国王は話を続けた。
「以前は私も食べたものだが、最近は魚自体が獲れなくなっているせいか時鮭も獲れなくなった。そこでこの国で一番の釣り師と呼ばれるそなたに、釣ってほしいのだ」
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