第四話
苦労してようやく
いやいや、ダメだ。これはアオマさんに、五〇〇〇ゴールドで売るんだから食べる
ナイフは、
小皿にはしょう油を注いで、すりおろしたショウガを混ぜた。それに切り取ったカツオを付けて、
するとしょう油とショウガに引き立てられた、カツオの
私はカツオも食べたことがあるが、その時はもっと
そして気づくと、カツオの
だああああーー!! 食べちゃった! アオマさんに五〇〇〇ゴールドで売ろうと思っていたカツオを、食べちゃった! それも、半分も食べちゃった! 売れないよね、これは売れないよね。私はなんて、食いしん
でも落ち込んでばかりもいられないので、もう一度カツオを釣ることにした。するとカツオが釣れる場所で魔法を使ったので、あっさりと二匹釣れた。私はそれを金属製のバケツに入れると、アオマさんの魚屋さんに向かった。私が釣ったカツオを見たアオマさんは、顔をほころばせた。
「おお! こいつは良いカツオだね、リーネちゃん! 丸々と太った、良いカツオだ。これなら一匹、五〇〇〇ゴールドで買うよ。二匹だから、一万ゴールドで買うよ。それで、いいかい?」
い、一万ゴールド! 一匹、五〇〇〇ゴールドで買うと言ってたから二匹なら一万ゴールドで買ってもらえるかなと思ったら、その通りになった! なので私は、コクコクと
するとアオマさんは
「あのー、アオマさん……」
「何だい、リーネちゃん」
「明日もカツオを二匹釣ってきたら、一万ゴールドで買ってくれる?」
するとアオマさんは、少し考える表情をした後に答えた。
「そうだなあ。まだまだカツオは
私はそれを聞いて、飛び上がるほど喜んだ。そしてアオマさんと、約束した。
「それじゃあ明日もカツオを二匹釣ってくるから、一万ゴールドを用意しててね! それじゃあ!」
そうして私は半身が残ったカツオを持って、家に帰った。お母さんに渡すと夕飯のおかずに、カツオの
「うん。これは良いカツオだ。とても
「ホントに美味しいわよ、リーネ」
そして私は、アオマさんからもらった金貨を見せた。
「それでね、今日はカツオを三匹釣ったんだけど、その内の二匹をアオマさんに売ったの。そしたら一万ゴールドで売れたの!」
するとやはり、お父さんとお母さんは喜んだ。
「おお、一万ゴールドを稼いだか。やるな、リーネ」
「ホントよね~」
なので私は、聞いてみた。
「で、アオマさんに聞いたら、明日もカツオを持って行ったら買ってくれるんだって。だから明日も、釣りに行ってもいいでしょう?」
「うーん、そうだなあ。危険なことをしなければ、行っても良いと思うぞ」
「そうねえ。ちゃんと
それを聞いて、私は再び飛び上がるほど喜んだ。
「うん! ちゃんと乳牛の世話もするよ! そしてそれから釣りに行くよ!」
そうして夕飯を食べ終わった私は、明日に備えてすぐに眠った。
次の日。私は、乳牛の世話をした。ミルクを
私は意識を集中させて、それを右腕、釣り
「魚たちよ、この
するとやはり、カツオが釣れた。もう一度やると、やはりカツオが釣れた。うん、今日はこれでいい。いくらカツオの
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