第24話

グラダル「そういえば、なんで我々が開拓してるのが分かったんですか?…あれですか?ボヤいて力手に入れるっていう。」

グラダルが率直な質問を靖春にぶつける。

靖春「あはは…。そうです…。 」

靖春は恥ずかしそうに自分の頭を撫でながら言う。

グラダル「…どうかご容赦ください…。」

グラダルは顔を青ざめながら靖春に土下座する。



靖春と靖春の後ろのグレス親子は困惑する。

靖春「な、何をですか…?」

グラダル「…私をボコボコにしないでください…。」

グラダルが地面に頭を擦り付けながら言う。

靖春とグレス親子はグラダルに呆れる。

靖春「…そんな事しませんから…。」

グレス王「だから苦手なんだよ神無し一族…。こんな奴ばっかり…。」

グレス王のその言葉に頷くグレス王妃。



グレス王「…はい…。グラダル顔上げて…。」

グラダルは顔を上げる。顔中が土まみれだ。しかも少し泣いている。グレス親子と靖春は更に困惑し、後退りをした。アイリアはグラダルに困惑しながら靖春に身を寄せる。

グレス王「念の為見張り役1人つけるから…。…レリナ!いる!?」

グレス王が軍の方に体を向けてレリナを呼ぶ。王妃とアイリアと靖春も軍の方に体を向ける。



レリナ「はっ!ここに!」

レリナは素早く動き、グレス親子と靖春の前で頭を垂れ跪く。

グレス王「開拓が終わるまでグラダルの見張りを頼むよ。めんどくさいだろうけど…。 」

グレス王はレリナに言う。

レリナ「御意!」

レリナはグレス王に従う。

グレス王「悪いね。頼んだよ。」

レリナ「勿体なきお言葉!」



グレス夫妻とアイリアと靖春はグラダルの方を向き直す。レリナは跪きながらグラダルを見る。

グレス「グラダル。開拓が終わるまで、レリナを見張り役をやらせるから。もしレリナに何かしたら、極…」

グラダル「ひいぃ!」

グラダルは泣きながら土下寝した。グレス親子とアイリアと靖春とレリナはグラダルにドン引きした。



グレス王「…もう!まだ全部言ってないでしょ!?

悪かったよ!君がそんな事するとは思ってないから!」

グレス王は少し苛立ちながらもグラダルに言う。

グレス王「…はあ…。開拓頼んだよ…。」

グレス王は土下寝するグラダルに、しゃがみながらお願いする。

グラダル「…はい…。お任せください…。」

グラダルは土下座の体勢になり、グレス王を見ながら言う。やはりグラダルの顔は土まみれだ。しかも泣いている。



グレス王「レリナもお願いね。」

グレス王はレリナの方を向いて言う。

レリナ「御意!」

レリナは跪き、頭を垂れながら言う。

グレス王「はぁ…、疲れた。帰ろうか皆!」

グレス王は軍に呼びかける。グレス王達は帰っていった。レリナを除いて。






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