第2話
次の日。
隣部屋からの赤ん坊の泣き声で、俺は半ば叩き起こされる格好になった。
未だギャーギャーと泣き喚いている赤ん坊は、一緒に住んでいるバツニ女の泣き止まし方が下手だからだろう。
木造建築のおんぼろアパートの一室で、今朝の新聞がドアから飛び出ているから、面白くなって、昨日男から貰った宝くじをちゃぶ台の上から取出し、早速新聞の当選欄を探してみた。
当選欄を見つけると。
まずは、下から。
5等 00184578
4等 34778890
3等 07890344
2等 27109976
「うん? なんだこれ?」
俺は目を強く擦った。
自分でもよくわかる。俺は決して、寝ぼけてはいない。
1等 77777777
昨日、男から貰った宝くじの数字を見て、俺は文字通り天井までぶっ飛んだ!!
「やっはーーーーーーー!! バグかよこれーーーーー!! 当選番号がぴったりだ!! 77777777だぜーーーーーー!! ラッキーーーー!!」
しばらく、俺は宝くじと新聞の当選欄を何度も見ていたが、次第にある重要なことを忘れていることに気が付いた。
「そうだ。1等の当選金は?!」
俺は1等の当選金を見て、ガタガタと震えた。ちびってしまうほどの脳天を突き抜ける激しい快感が背筋から頭上まで昇った。
「じゅうううううううおくううううううう!!」
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