光を与える魔法

かぴばらさん

光の魔法使いの末裔

第1話 プロローグ 光と闇のおとぎ話

 遥か昔、1000年以上前、世界は闇に包まれた。

人々は闇に侵食され、生き残りは数少なくなった。

ある一つの王国は、一つの村から四方八方に闇が広がり、多くの村を侵食し、大きな王国でさえ侵食されてしまった。


 そんな中、光の魔法使いたちは滅びた魔法村で目覚め、神から力を得た。

それらの魔法使いは光を主に司り、闇に打ち勝つことができた。


 原初の光の魔法使いたちは、闇に打ち勝つことはできたが、

完全に闇を消し去ることはできなかった。

そのため、魔法使いは力を合わせ、闇を一時的に封印することにした。

彼らは全員で力を合わせ、闇を抑制する壁のようなものをつくり、

闇がこれ以上侵食できないようにした。

これによって救われる村や国が多くあったそうだ。


 人々は光の魔法使いを神のように崇め、祀り、称えた。

魔法使いの村でも、主に光魔法の指導が行われた。

原初の魔法使いの存在が世界から失われても、光魔法の指導は続けられた。

指導を終えた生徒には、熟練の魔法使いから魔法の継承が行われ、

魔法使いたちは命をつないできた。


 しかし数年後、世界はもう一度闇に包まれてしまった。

原初の魔法使いたちの封印の効果が切れてしまったのだ。


 後世の魔法使いたちが光魔法を使っても、闇の封印はできなかった。

原初の魔法使いたちほどの力を練っていたわけではなかったからだ。

そのまま世界は闇に侵食され、おおわれてしまった。

暗き地へと変わった世界は、異形の生物がうごめき、生物は息絶え、

人々は外に出られなくなった。


 魔法使いの村は滅び、闇に堕ちた。

この世界から光の魔法と呼ばれていたものは、いつしかただの魔法と呼ばれるようになってしまった。


 魔法使いも片手で数えられる程度しか生き残っておらず、

魔法の継承は行われなくなってきた。


 そんなとき、滅んだ地から光が漏れる…。


「光を与える魔法」

 第1話 プロローグ 光と闇のおとぎ話

 ↓

 第2話 目覚めの時

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