異世界鉛玉貴族∼異世界に行っても銃火器は強かったw~
自称漆黒(笑)
第1話異世界に急に行くってちょっと怖いよね
僕の名前は赤池緋色、なんの変哲もない男子高校生。年齢17歳、身長170cm、体重62.5kg、好きな言葉は平穏。今日は修学旅行で某県某所行きの貸し切りバスに乗っている。
「ヒャッホイ!ヒャッホホホヒャイ!」
隣で叫び散らかしているこいつは寅丸軍心。僕の小学校からの幼馴染で、相棒。僕とは違って筋肉モリモリ、たまになぜかめっちゃ頭が切れるけど物事は深く考えない奴。要するに筋肉バカ。修学旅行が楽しみすぎて、昨日の夜からこんな感じでひゃっほいしか言えない呪いにかかっている。いや、普段はこんなんじゃないんです。マジで。そんなこんなで高速道路のSAに着いた。トイレ休憩の時間。
「おい軍心、ヒャッホイしてないでトイレ休憩だぞ。」
「ヒャッホイ!」
「だからそれやめろ。」
そんなくだらない会話を交わしつつ、僕たちはトイレを済ませる。バスがSAに着いて数分程経過し、全員の着席を教師が確認していた時に事件は起きる。…突如、バスの扉が何者かによって破壊される。
「オラオラぁ!てめぇら騒ぐんじゃあねえ!」
と言ってスイカ型のマスクを被った三人組がバスの車内に入ってきた。手には銃を持っている、銃に関してはゲーム程の知識しかないが、あれは形状的におそらくショットガンやマシンガンというよりライフルだろう。言うまでもなく並大抵の人間じゃ一発当たったらイチコロだ。
だがそれよりも、僕はこのスイカマスクの集団に見覚えがあった。たしか強盗や殺人、詐欺などの犯罪を繰り返し犯している集団の特徴がこのスイカマスクだった。
「な…なんだお前たちは!このバスに何の用だ!?」
と、担任の教師が叫んだ
「騒ぐなっつってんだろ!だが勇気を持って叫んだことは評価してやる。…このバスをジャックした目的はな…」
と言って、スイカマスク達は黒い背負うタイプの大きいバッグを見せてきた。
「中には人間の死体が入っている。この死体を山に埋めに行くんだ。だが俺達の車のナンバーはもうサツどもにバレちまってるからなぁ…そこで、このバスには俺達を山まで送ってもらうって訳だ。」
と、犯人は得意げに言った。
「お前たち、ふざけるんじゃない!」
と、最前列の席に座っていた校長先生が叫ぶと
「うるさい!」
と言い、校長先生を銃で……殺した。その瞬間、社内は大きな絶叫で包まれた。
「お前らぁ!このジジイみたいになりたくなかったら、俺たちの指示に従え!」
「行け!軍心!たいあたり!」
「ヒャッホイ!」
犯人たちがなんか得意げに話している隙に、僕たちはどう戦うかの作戦を考えていた。幸いSAからはまだそんなに離れていないし、先生もガチムチ系、勝てない相手じゃない。
というかお前この期に及んでまだヒャッホイしてるのか。校長死んだんだぞ。さすがの僕も今更怖気づいてるぞ。スイカマスクの一人に向かって体当たりする軍心だったが…
「邪魔だ!死ね!」
…………呆気なく撃たれた。
「テメエもだ!」
と、相棒の死を悲しむ間もなく、僕も銃殺された。ああ、クソッタレな人生だった…。それと軍心、ごめん。本当にごめん。僕が馬鹿な事を考えたばかりに…
ふと気が付いたら、僕は軍心とともに真っ白な部屋にいた。僕は早々に軍心に
「軍心…ごめん。本当にごめんなさい。」
土下座した。殴られることも覚悟した。だが
「おいやめろって。俺なんかにしていいことじゃない。」
と、彼は笑顔で言った。正直、意味が分からない。だって自分が死んだのに…
「うるせー!俺がいいって言ったんだから良いんだよぉ!」
「しれっと心の中読んでくんな」
と、いつもの調子を取り戻した僕たちだったが
「お主たち、静かにせい!」
と、突然どこかから声が聞こえた。その声の方を見ると、立派な髭を生やしたおじいさんがいた。
「時間がないから簡潔に話す。お主たちは死んだ!ついでにあのバスに乗ってたやつら全員死んだ!」
「「は?」」
イヤ、チョットマッテ?ナニイッテンノ?と聞く暇もなくそのおじいさんは叫んだ
「お前たちは命張っててワシ感激したから前世の記憶ありで転生させる!」
「いやだから急に…」
と困惑する僕と
「へー!異世界か!楽しそー!」
と興奮気味の軍心。
突然足元が光り輝いて、僕は意識を失った…。
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