全部無題

織田紺

届けもの

我が家に届いた祖父宛の小包。

電車で二駅くらいの距離に住んでいるので届けに行ったら怯えた目をした祖父は荷物を受け取らず、「これで勘弁してくれ」と財布から札束を数枚俺に押し付けてきた。受け取らないと見るや胸ポケットに雑に突っ込み、唯一鍵のかかるトイレに引っ込んで出てこなくなった。何があったのかまったくわからないが、とりあえず祖父宛の小包といらない札束は玄関先に置いてきた。

後日、祖父から俺宛に例の小包がさらに箱に入って送られてきた。元々は俺に届いたわけじゃないから、中身はまだ知らない。

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