第13話:神使の真の姿と、光の解放

 お札が貼られた瞬間、祠の床から強烈な光が溢れ出した。同時に、ハルカの意識はコヨミの魂と完全に接続された。


『ハルカ!』


 ハルカの視界に、月守神社の境内に立つコヨミの姿が見えた。彼は目をつむり、全身から白い霊力を放出している。彼の背後には、巨大な九尾の狐の幻影が浮かび上がっていた。


「コヨミ様……これが、貴方の真の姿」


『見てる場合か!ハルカ、今こそお前の「聖獣使い」としての能力を使うのだ!』


「わたくしに、そんな力は……」


『違う!お前は聖獣を「呼ぶ」のではなく、「導く」者だ!今、お前の霊力は私と一体化している。月守神社のすべての霊力を、その闇の渦に叩き込め!』


 ハルカは両手を広げ、暴走する闇の渦に向かって叫んだ。


「月守神社の霊力よ、ここに集え!闇を祓い、清浄な光となれ!」


 ハルカの体を通して、コヨミの、そして神社の溜め込んだ全ての清浄な霊力が解き放たれた。巨大な光の柱が闇の渦を飲み込み、祠全体を浄化していく。

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