3月2日(木)放課後はだべってこうぜ
「でな? 颯太、本当は私と同じ班になりたかったらしいぞ? 私達の班の作った料理、食べたくなさそうに逃げたんだからな?」
放課後、誠の家に集まっていて、話しているのがあかりと辰徳くん、暇だから勉強しないとと思っているのがヒトシと隣で勉強しているのが颯太だった。
「あかり……僕はね、お前の(ことが嫌いだから、とまで言おうとしたところでヒトシが見つめてきたので、言葉に詰まる颯太くん)」
辰徳くんは面白そうに微笑み、
「なるほど? あかりはブラコンであり!」
「いやぁ〜それほどでも〜♪」とあかり。
「颯太はシスコンってわけだな?」
「シスコン、ってなんですか?」
颯太がヒトシの方を見ると、彼は脇目も振らずに勉強に集中していた。
「む……」颯太は頬を膨らませる。
「シスコンとはなぁ〜おっ、開成中学の宿題やってるんだな〜なんて偉いやつ! ここの答えは確か〜」
「僕、学歴は専門学校超える予定だから!」
ヒトシは唐突にぶっきらぼうな声を出す。
(俺に負けたくない、みたいな?)と思った辰徳くんは急に面白くなってしまい、
「ああそう(笑)お前は可愛いなぁ(笑)。明日あかりちゃんにガトーショコラ作ってやるんだけどさ、お前も明日俺んちにくるか?」
「僕、忙しいから」
「……ああそう……」
流石の辰徳くんも少し心がささくれた。
「ヒトシくん!たつのりくんのガトーショコラ、絶対美味しいんだからな?」
「君も食べたことないんでしょ」
Side 新山颯太
(なるほど、ヒトシくんは高学歴、つまり頭のいい人がお好きなんですね? 僕も絶対あかりに負けないようにしなければね。たとえば今期の成績はあかりに勝つとか! ね……)
静かに闘志を燃やしていたのだった、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます