雨の日に出会った先輩との話

第16話

「そういえば、文化祭はいつ回るんだい？」

グミとミルクティーに呆気にとられていると音無先輩が文化祭について聞いてくる。

「あぁ、そのことなら2日目の午後とかどうですか？」

「うん、それで大丈夫だ。しかし意外だったな君が一緒に回らないかなんて聞いてくるなんて」

「そうですか？」

「てっきり、いつもいる友達と回るのかと思ってたからね」

「あいつらとはいつでも回れるんで笑」

「そうか笑」

そこで会話は切れ沈黙の時間が流れる。

「そろそろ、わたしは帰るとするよ」

先輩がそう口火をきる。

「いや、もう夜も遅いんで近くまで送っていきますよ？」

「ありがとう、けどすぐそこだから大丈夫だよ」

(あんまり、言ってもしつこいだけだもんな)

「わかりました、では気をつけて…」

「あぁまた明日」

そして、先輩は帰路へとついた。

「僕もそろそろ帰ろうかな」

そう言って僕はグミを1つ口に放り込んだ。

いつもよりも少し甘く感じた。

そして、文化祭当日をむかえる

『よし、今日は待ちに待った文化祭だ準備はちゃんとできてるな？』

『いぇーい！！』

『もちろん！！』

『めっちゃ自信作ですよ！！』

『そしたら、みんなで盛り上げてがんばるぞ！！！』

『『おーーーー！！』』

先生がみんなに発破をかけ、それにみんなが応える。

「美桜！俺らも頑張ろうな！」

「そうだな笑」

『いらっしゃいませ〜』

『ご注文はいかがなさいますか？』

『ナポリタン出来たよ！』

『だれか、キッチンヘルプ来て！』

うちのクラスは思ったよりも盛況で人がひっきりなしに来る。

おかげで人手が足りないぐらいだ。

「そろそろ、休憩の時間だ回していこう」

『わかったー』

『戻ったよ』

『いやー楽しかったな』

午前休憩に行ってたメンツが帰ってきた。

「おかえり、そしたら担当の仕事引き継いでそのまま入っちゃって」

『了〜解』

「そして引き継いだ人から休憩入っちゃって」

『よし、やっと回れる〜』

『どっから行くかな』

午前中メンツとの引き継ぎを済まして午後休憩に入っていく。

「美桜、午後休だったよな？」

「そうだよ？」

「じゃあ、一緒に回ろうぜ！」

「そうだな、回るか」

「15時から颯太の演劇あるからさ絶対見に行こうな！」

「それはめっちゃ見たいな」

同じ午後休憩だった奏斗と一緒に文化祭を回ることにした。

「どっから行く？」

「上から攻めていくか」

「それあり！」

1年生のフロアから順々に見て回った、それぞれ色んな出し物をしていてどのクラスも面白かった。

そうして、2年生のフロアに来た。

(音無先輩のクラス楽しみだな)

「次は2年生だな！」

「そうだな」

「まずは、、2年1組か」