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ジャク
1 不幸は幸の裏返し
1 不幸は幸の裏返し パート1
久しぶりに温かい日差しが差し込み、その先の空は青く晴れ渡っている。カーテンを開けていた窓のおかげで半強制的に体を目覚めさせようとする朝を迎え入れてしまう。
昨日は割と早く寝た。といっても寝たのは7時間だが。自分はロングスリーパーなので、早く寝る、しっかり睡眠をとる、ということに関していえば、8時間以上は欲しいところだ。
さて、気持ちの良い朝日が手厚く出迎えてくれているのだ。こちらも誠意を持って少しずつでも体を動かさねば。
とりあえず、なりっぱなしのスマホのアラームを止める。この布団から腕を引きずり出すのもまた億劫だ。伸ばし切った腕でスマホを掴み、なんとなくの位置でその画面の停止ボタンを押す。
どうせまた5分後に鳴る。魔が差した体は寝返りをうって布団の中へうずくまる。
いやいやだめだって。
閉じ続けていた瞼をそーっと開けてみた。
予想以上に眩しい。半開きの細い目だが、おかげさまで眠気が薄れた。ほんの少し、体にエンジンがかかる。
次にぎゅっと目を瞑って開き直し、大きく背伸びを。軽い吐息が漏れた。
右手を支えに上体を起こすとでかいあくびが出た。そして長い。それが収まるまで手で押さえ、頭を振ってようやくベットから立ち上がった。
8畳。トイレ、洗面所、風呂、クローゼット、玄関からの短い短い廊下を抜いたこの部屋の広さ。それが8畳。家具も物もそれに合うように最小限。
23歳で一人暮らしを始めた時から、今までのものをごっそり捨て、ある程度のものしか持たないようにした。
といっても、部屋は散らかってる。フローリングの床に脱ぎ捨てた靴下とズボン、Tシャツを拾い上げ、ランドリーバスケットに放り込む。バスケットの中身はもうそれで満杯だ。
洗面所の電気をつけて、鏡に映った間抜けな顔と突拍子もない寝癖と睨めっこする。
目元を擦って洗面台に寄った。レバーをあげ、流れ出す水を手に溜める。
手のひらの冷たい水を顔に当てた。目元をよく洗いながらそれを二、三度続け、脇にかかったタオルをあてがって水気をとる。そこから歯磨きを済ませた。
朝食は決まって卵かけご飯。ご飯は冷凍していたものだが、時短だし、完全栄養食の卵にエネルギーをくれる米がある。野菜もあれば嬉しいけども、いつもそこまでやる時間はあまりない。
あとかけるのは塩。醤油も良いのだけれど、敢えて選んだハーブソルトがなかなかいける。シンプルな塩気にほんのりとしたハーブの香りが混ざってただしょっぱいだけじゃ終わらないのが良い。
もし醤油をかけるなら、牡蠣醤油をおすすめする。
いやあ、気持ちの良い朝だ。今日は良いことありそう。
あぐらをかき、満足に食べ切った後の茶碗をちゃぶ台に置いた。窓の外は煌びやかな日差しに照らされて、活気づいてきている。
なんとなくのワクワクに胸を弾ませながら、今日は何が起こるだろうと身支度を済ませ家を出た。
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