7


 人間とダークエルフが交わることは禁忌タブーとされている。

 忌み子であるスヴェイズは人間にもダークエルフにも歓迎されず、森の奥でひっそりと隠れるように暮らし誰にも迷惑をかけていない。だが──。


「出ていけ、バケモノ!」


「汚らわしいバケモノめ!」


 街の人々は口々に叫んでスヴェイズを罵倒する。


「お、おれだって、好きでこんな風に生まれたきたわけじゃない、」


 強大な悪意に晒され、恐怖で体ががくがくとふるえてくる。膝が笑い走って逃げることも出来ない。

 立ち尽くしていると、こめかみに小石があたり血が流れる。


「バケモノ、死んでしまえ!」


 石や枝、ゴミなどを投げつけられてスヴェイズは叫びそうになった。その時。


「やめて! おにいちゃんをいじめないで!」


 少年が両手を広げ、スヴェイズを守るように立ちはだかる。


「バケモノはおまえらのほうだ!」


 己が傷つくことも厭わず、果敢に盾となる少年の姿にスヴェイズのふるえは止まる。

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