第6話 激突
「ふぁ〜...よく寝た」
外は快晴!最高の修行日和だ!!
「よし!準備するか...!」
今日からフレイアさんに剣術を教えてもらえる!!
ワクワクするな〜!!
「剣は勿論だけど...約束の料理もしなくちゃいけないからな。今日はどの調味料を持っていこうか...」
せっかくなら昨日とは違う味付けにしたい!
何よりフレイアさんに喜んでもらいたい...!!
「よし!これと...これ!あとこれも持ってっと...」
準備は万端だ!!
「よし!行こう!!」
クライスは楽しみな気持ちと、少しの緊張を胸にフレイアの家へと向かった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
トントントンッ
フレイアの家のドアをノックする音が響く
クライスのやつ、もう来たのか?まだ早朝だぞ?
よほど、やる気があるのだな。
トントントンッ
「わかった、わかった!今開けるからちょっと待て」
ガチャッ!
「まったく、やる気があるのは良いことだが、さすがに早すぎる...ぞ.....」
「おはようございます。フレイア様」
「誰だ、貴様は?」
「これはこれは、大変失礼いたしました。私はパーティー【タイタン】のリーダー、アルフレッドと申します」
アルフレッド?クライスを追放したというやつか...
後ろにも人がいるな...
どうやら、こいつ1人ではないらしい...
僧侶に魔法使い、あとは格闘家。どうやら昨日、クライスが言っていた幼馴染たちのようだな。
あともう1人...あの気持ち悪いニヤニヤしたやつは...
...ズーク商会の会長じゃないか!なぜ、こいつらと一緒に?
「キザなやつだな。私に何のようだ?」
「いえね、簡単なことをお願いしにきたんですよ」
「...?何だと??」
「実に簡単なことですよ...あなたには......奴隷になってもらいたいんですよ!!」
ドンッ!!!
その瞬間、フレイア目掛けて雷撃が襲った!!
大きな爆発音と共に、家の半分が吹き飛んだ!!
「おいおい!アルフレッド君、やり過ぎじゃないか?」
「大丈夫ですよ、会長。これくらいで神族は死にはしません。ほら...」
立ち込める煙の中に人影が見える...
「貴様...許さんぞ...」
フレイアは剣を構え、アルフレッドを睨み返す。
「良いねー!!その反抗的な目!!片腕のくせに剣だけで俺たちに勝てると思ってるのかな〜?」
「バカにしやがって...クソガキが...」
「フッハッハッハッハッハッハ!!さぁショーの開幕だ!!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「よし!もうすぐでフレイアさんの家だ」
まずは朝ご飯の準備からかな!
今日の朝ご飯のメニューはシンプルだけど、卵焼きと焼いたベーコンをのせたパン。そして野菜サラダ!
フレイアさん、喜んでくれたら良いな!ついたら、すぐに支度しよう!!
「よし!ここを越えたら...」
ん?なんだ?何かが燃える匂い?焦げ臭いぞ?
異変を感じたクライスは急いで山道を走り抜けた!
「フレイアさん!!」
「来るな!!クライス!!」
ボロボロになったフレイアは鎖で拘束されていた。
家も吹き飛び、辺り一面の地形が変わっている。
激しい戦闘があったことが伝わってくる。
「やれやれ...手間取らせやがって...」
「お前は...アルフレッド...!!それに皆も...」
あそこにいるのはズーク会長?なぜここに?
「おやおや...誰かと思えば負け犬君じゃないか」
「アルフレッド!フレイアさんを離せ!!」
「それは無理な相談だな!!この場を見られた以上、お前にはここで消えてもらう!!」
「なんだと?」
「ジーン、リリア、ディーネやれ!!」
「はい、マスター......」
3人は一斉にクライスに攻撃を仕掛けてきた!!
「やめろ!!皆!!どうしちまったんだ?昔はこんな事する人間じゃなかっただろ?」
「.........」
「もう、返事もしてくれないのか.....」
「
ジーンの放つ風魔法がクライスを斬りつける!!
ザシュッ!!
「ぐっ.........!」
「
畳み掛けるようにリリアが光魔法を放つ!!
ドンッ!!
「ぐわぁぁぁっ!!」
クライスは爆発の衝撃で弾き飛ばされた。
「はぁ...はぁ...皆...やめてくれ...」
「
ドスッ!!バキバキバキバキ...
ディーネの拳がクライスの腹部にめり込む!!
「グハッ!!」
弾き飛ばされたクライスは木にめり込んだ!!
肋骨何本かいったな...
全身が痛い...
もう立てない...
「クライス!!」
フレイア...さん...?
そうだ...今...フレイアさんを助けられるのは俺しか...いないんだ...
しっかりしろ...
立て!!立つんだ.....!!
「グッ.....ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ.....」
「ほう!まだ立つのか!負け犬にしては粘るじゃないか!」
「フレイアさんを...解放しろ...」
「ふん!もう良い!面倒だ!さぁ、3人ともトドメをさせ!!」
「う、あ...あ...?」
「チッ...時間切れか...」
「アルフレッド君、私に良い考えがあるのだが?」
「なんです?」
「せっかくだ!最後のトドメは女神様にお願いしようじゃないか!!」
「ほう。それは良いですね!楽しいショーになりそうだ!!」
「よし...では...これを女神様にはつけてもらうとしよう」
ズークは【隷属の輪】を取り出した。
「私に何をする気だ?」
「本当は商会に戻ってから、つけていただくつもりでしたが......ここでつけていただくとしましょう」
「なんだ?やめろ!やめろ!!やめ...」
ガチャッ.....
ズークはフレイアの首に【隷属の輪】を取り付けた。
「ぐわぁぁぁっ!?うぐ!?うがぁぁぁぁ!?」
【隷属の輪】に黒いオーラが集まっていく.....
「ハッハッハッハッハッハッ!!素晴らしい!!素晴らしいぞ!!」
「ウゥゥゥゥゥ.....」
「まるで獣だな...アルフレッド君、鎖を外したまえ」
「わかりました」
「さぁ!!フレイアよ、クライスに引導を渡してやれ!!」
「ウゥゥゥゥゥ.....ガァァァァァ!!」
フレイアは剣を振り回しながら、クライスに襲いかかった!!
「や、やめてください!!フレイアさん!!」
「無駄だ!!フレイアには隷属の呪いが付与されている!!今では私の操り人形だ!!」
「呪い...だと?」
「おっと!変な気を起こすなよ?もしかしたら【解呪】でどうにかなるかと思ったのだろう?しかし残念だったな!この【隷属の輪】の呪いは光属性の魔法は効かない!!【聖女】の下位互換の貴様には、どうしようもできん!!」
「そもそも触れないと発動できない貴様のスキルでは暴れるフレイアを止めることはできんだろう。これで終いだ」
「クソッ!!フレイアさん、正気に戻ってください!!」
「ウガァァァァ!!」
「ダメだ!まったく聞こえてない!!」
「ウゥゥゥゥゥ...グァァァァ!!」
フレイアの炎を纏った剣撃がクライスに降り注ぐ!!
ドンッ!!ドンッ!!ドカーン!!
「グッ......!!」
周りが穴だらけだ...あの一撃をくらったマズイ!!
距離を取らなければ、
「グゥゥゥ!!ウワァァァァ!!」
「し、しまった!!」
フレイアはクライスに向かって炎の斬撃を飛ばした!!
ドーンッ!!
迂闊だった...まさか斬撃を飛ばして遠距離攻撃ができるなんて...
剣でガードしたクライスは威力に負け、吹き飛ばされてしまった。
や...ヤバい.....!!
剣を引きずりながら、動けなくなっているクライスに近づくフレイア...!!
「グハッ...フ...フレイア...さん...」
「もう終わりだな」
「あまり盛り上がりませんでしたね」
不敵な笑みを浮かべながら、アルフレッドとズークはクライスを眺めている。
「グワァァァァァ!!」
フレイアはクライスの前に立ち、剣を振り落とす!!
「!!!」
終わった...と思った、その時...!!
「ク...クラ...イス.....」
「!?フレイアさん...?」
「に...逃げ...ろ...」
剣を握っている手がカタカタと震えている。
「私の...意識...が...ある...うち...に...はやく...逃げ...ろ...」
「そんなことできません!!」
「頼...む...これ以上は...もう...」
「ハッハッハッハッハッハッ!!素晴らしい!!素晴らしい精神力!!そして魂の強さ!!ますます私のコレクションにしたくなったぞ!!女神フレイア!!」
「ウグッ!グッ!!ウッグワァァァァ!!」
「だが、そろそろ限界のようだな」
「さぁ!!フレイアよ!!今度こそクライスにトドメをさせ!!」
「ウワァァァァァァァァッ!!」
フレイアが剣を振り下ろす瞬間、クライスは彼女の顔に光るものが見えた...
涙.....?
そうか...まだフレイアさんの魂は完全に呪いに負けたわけではないんだ...
なら、まだチャンスはあるはずだ...
どうすれば...
クライスは昨日のフレイアとの会話を思い出していた...
『私は今まで下位互換と言われる様なスキルを見たことがない。きっと君のスキルにしかできないことがあるはずだ。スキルは熟練度を上げていけば、できることも増える。もう少し自分を信じて頑張ってみたらどうだい?』
そうだ...!フレイアさんは言っていた!!
俺のスキルにしかできないことがあるはずだって!!
なら、俺は...俺自身を信じる...!!
「フレイアさん!!」
クライスはフレイアに手を伸ばした!
その瞬間...
ザクッ!!
フレイアの剣がクライスの腹部を貫いた...
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