月夜の遭遇

あおじ

1


 今宵は満月、天気は雲ひとつない晴れ。

 オレは天体望遠鏡が入った大きな黒いバッグを担いで独り暮らしのボロアパートを飛び出した。

 目指すは町外れの丘の上。あそこから見る夜空は広くて綺麗で格別だ。幼い頃から何度も通ったそこへ、今日オレは大好きな満月を見に行くんだ!



 ドキドキわくわくと胸を高鳴らせて辿り着いたオレのベストプレイス。

 両膝に両手をついて俯き、乱れた息を整える。

 呼吸が落ち着いたらいざ天体観測!

 勢いよく顔を上げると──そこにはバニーガールの衣装に身を包み、うんこヤンキー座りでタバコを吸うがいた。

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